新・介護百人一首

「お母ちゃんが
毎晩いるの」
と老母いう
窓に映った
自分を見つつ

大阪府西村 真千子 58歳)

愛知県 辻想蒼

詞書

実母が骨折のため入院し、認知症が進行してしまいました。コロナ禍でお見舞いに行けず、電話をしたら、「毎晩自分の母親に似た人がこっちを見ていて怖い」と言う。幽霊かとも思いましたが、母自身が映った姿なのではないかと思いました。