放送がスタートした連続テレビ小説「ブラッサム」。明治、大正、昭和を駆け抜け、自由を求め続けた作家・宇野千代をモデルに、彼女の生きざまを大胆に再構成した、フィクションとして描くオリジナルの物語です。

珠(石橋静河)にとって亡き実母の妹、木村照子役の山田真歩さんのコメントをご紹介します。


木き村むら照てる子こ/山田真歩

珠にとって、亡き実母の妹。姪めいである珠の前に現れ、何かと世話を焼きはじめる。

【山田真歩さんのコメント】

――出演が決まったときの感想を教えてください。

母が宇野千代さんの『私の幸福論』や『生きて行く私』などを読んでいて、家の本棚にあったので、私も自然と手に取っていました。晩年の宇野さんのお写真からは、苦しい時代を耐え忍んでいたというよりも、最初から周りを明るくするようなエネルギーにあふれた方という印象を受けました。
朝ドラでは、これまでいろいろな女性が描かれてきたと思います。その中でも宇野さんは、過酷な状況も発想の転換で乗り越え、どんな環境も自分のエネルギーに変えていく力が群を抜いている方のような気がしています。そんな彼女をモデルにした物語がどんな朝ドラになるのか、とてもワクワクしました。

――演じられる木村照子はどんな役ですか?

最初に台本を読んだとき、照子はまったく迷いがなく、1ミリも自分を疑っていない人だと感じました。じめっとしたところがなく、すごくカラッとしていて、まさに“ブラッサム”している人。晩年の宇野千代さんにも通じるような、自分を信じ切っている強さを持っていると思いました。自分を信じ切っている人は、カリスマ性がある一方で、どこか滑稽に見える瞬間もあるかと思います。照子も、おかしみがありながら強引で、その強引さごと愛される人物になればいいなと思いました。
また、大人になると他人の目を気にしたりして自分の思ったことをなかなか言えなくなるものですが、照子にはそうした遠慮がありません。「私がいいと思うんだから、あなたもいいでしょう」というくらい、自分の気持ちにまっすぐなんです。

――印象に残っているシーンを教えてください。

初日に撮影した、照子の初登場シーンです。それまでの彼女は描かれていませんが、久々に珠と会うシーンで、ここに照子のすべてが出ると思いました。珠の頬に触れる瞬間でどう距離感を埋めるのかを当日まで悩んだので、すごく印象に残っています。「これだ!」と思ったのは、きっと照子は、野原にきれいなゆりの花が咲いていたら、「きれい!」と感じてすぐに摘んでしまう人。珠を見て、「姉様にそっくりじゃ」というせりふがあるのですが、姉を感じたその瞬間に肉親となり、それまでの距離感がなくなっちゃうような人だと思いました。そこを乗り越えたら、あとのシーンは、照子として楽しむだけでした。

――「ブラッサム」の見どころや視聴者の皆さんへのメッセージをお願いします。

「ブラッサム」は、主人公の珠だけでなく、登場人物それぞれが自分なりの世界観や人生観を持って生きていて、それがせりふにも強く反映されている作品だと思います。ですから、どの人の言葉にも納得させられる力があり、正解がわかりません。でも、いろんな価値観がぶつかり合うからこそ、お互いに一皮むけたり成長したりすることができて、その過程が“ブラッサム”していくことなんだと思わされます。これから半年間、珠の成長を見守りながら、一緒に考え、楽しんでいただけたらうれしいです。


2026年度後期 連続テレビ小説「ブラッサム」

毎週月曜~土曜 総合 午前8:00~8:15ほか

【物語のあらすじ】
明治30年(1897年)、主人公・葉野はの珠たま(石橋静河)は山口県の岩国に生まれました。実母は珠が2歳の時に亡くなり、父(渡部篤郎)と後妻である継母(国仲涼子)によって育てられました。女学校を卒業後、代用教員として働き始めますが解雇され、故郷の岩国を追われることになります。親戚を頼って上京したことで、珠は幼き日の夢を強く意識し、小説の懸賞応募から、作家の道を切り開きます。
しかし、世の中は価値観が大きく揺れ動く時代。
大正から昭和にかけて、関東大震災と戦争、結婚と離婚、倒産そして借金……と、珠は、さまざまな困難にのみ込まれながらも、作家として生きることに向き合います。そうした中で、小説家として花を咲かせるのです。
時には敵を作り誤解され、傷つけ傷つきながらも、自由を求めて生きることに正直であり続けた珠は、小説に思いを忍ばせることで、読む人に「幸せ」を運んでいくのです。

※実在の人物をモチーフとしますが、大胆に再構成します。登場人物名や団体名などは一部改称して、フィクションとして描きます。原作はありません。

作:櫻井剛、小松與志子
音楽:fox capture plan
主題歌:「咲き誇れ」YOASOBI
語り:三條雅幸アナウンサー(NHK大阪放送局)
出演:石橋静河、加賀まりこ、松たか子、国仲涼子、渡部篤郎/染谷将太/井浦新、遠藤憲一/尾野真千子 ほか
制作統括:村山峻平、櫻井壮一
プロデューサー:大野陽平
演出:盆子原誠、中泉慧、佐藤玲衣、田中陽児、小林直毅、野田雄介

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