小栗忠順生誕200年にあたる2027年の大河ドラマ「逆賊の幕臣」。
主人公は、小栗忠順(松坂桃李)。“勝海舟(大沢たかお)のライバル”と称された幕末の武士です。日本の近代化を推し進めようと奔走しますが、やがて明治新政府から“逆賊”と見なされ、歴史の闇に葬られます。忘れられた歴史の“敗者”=幕臣の知られざる活躍を描きます。
このたび、やがて幕府を倒そうとする西国の雄藩勢力、薩摩・長州の人々を演じる4名のキャストの皆さんが発表されました。
<新たな出演者>
思い立ったら命がけ! 熱き志で倒幕派を衝き動かす
吉田松陰役/中村倫也
【大河ドラマ出演歴】2作目
第48作「天地人」…豊臣秀頼役
第53作「軍師官兵衛」…織田信忠役

長州萩藩の下級武士の次男。兵学師範の養子として幼少から兵学を学び、わずか11歳で藩主の御前講義をするほどの才人に育つ。長崎など諸国で学び、江戸では佐久間象山や安積艮斎(中村雅俊)の門下生となって、開国すべきか否か小栗ら艮斎塾の塾生たちと激論を交わす。ペリーが来航すると、自らの足で西洋を知るべく密航を企て黒船に乗り込むが失敗し、入獄。やがて萩へ送られ、野山獄での日々がその思想をいっそう過激に走らせた。松下村塾で多くの弟子を教育しつつも、老中暗殺や倒幕に思いを致すようになり……。
【プロフィール】
なかむら・ともや
1986年生まれ、東京都出身。2005年俳優デビュー。近年の出演作に、映画『宇宙人のあいつ』『沈黙の艦隊』『君のクイズ』、ドラマ「ハヤブサ消防団」「DOPE 麻薬取締部特捜課」「DREAM STAGE」、舞台『OUT OF ORDER』『バサラオ』『ライフ・イン・ザ・シアター』など。NHKでは、連続テレビ小説「風のハルカ」「半分、青い。」「ブギウギ」「風、薫る」、土曜ドラマ「ちゃんぽん食べたか」「岸辺露伴は動かない」などに出演。「ザ・バックヤード 知の迷宮の裏側探訪」では、案内人としてナレーションを担当。土曜ドラマ「Shrink―精神科医ヨワイ―」では、主人公で精神科医の弱井幸之助を演じた。
【中村倫也さんのコメント】
熱をどれだけ表現できるか。
世界情勢の中、それぞれの正義を胸に、走り、ぶつかり、渦巻いた幕末の動乱。あるものは沈着に。あるものは苛烈に。しかしそのどれも、今の僕らには想像もつかないような使命感を帯びていたのだと感じます。
様々な資料を通じて学んだこと。実際に萩を訪れて感じたこと。今作における、吉田松陰という“熱源”を魅力的に提示できるよう、最大限を尽くしたいと思います。
「動けば雷電の如く」松陰の魂を継ぐ、長州のカリスマ
高杉晋作役/寛一郎
【大河ドラマ出演歴】3作目
第61作「鎌倉殿の13人」…公暁役
第64作「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」…富本午之助役

長州藩士。黒船での密航を企てた吉田松陰が、萩の自宅で謹慎しながら開いた松下村塾に入る。晋作は「圧倒的な実行力」のある松陰を生涯の師と仰ぎ、松陰もまた彼を同志と呼び高く評価した。その翌年、晋作は江戸へ遊学。かつて松陰も訪れた安積艮斎の塾の門を叩き、小栗と出会う。折しもその頃、老中暗殺を企てていた松陰が江戸の牢へと送られる。なんとか松陰を救いたい晋作は、小栗を頼みの綱とするが……。松陰の生きざまは晋作に多大な影響を与え、長州の生き残りをかけた「奇兵隊」を起こす原動力となっていく。
【プロフィール】
かんいちろう
1996年生まれ、東京都出身。映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』で第27回日本映画批評家大賞の新人男優賞を受賞。『菊とギロチン』で第92回キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞他、複数の賞を受賞。主な出演作に映画『シサㇺ』『ナミビアの砂漠』『爆弾』『たしかにあった幻』、ドラマ「100日後に別れる僕と彼」「クロスロード 〜救命救急の約束~」がある。26年はドラマ「ポリティカルパン」、映画『恒星の向こう側』などに出演。
NHKでは、「泉京香は黙らない」「火星の女王」、連続テレビ小説「ばけばけ」などに出演。
【寛一郎さんのコメント】
「おもしろき こともなき世を おもしろく」。
僕が高杉晋作という人物に惹かれる理由の1つが、この言葉にあるように思います。
これまでもさまざまな作品で描かれ、多くの人に愛されてきた高杉晋作という人物を演じさせていただくことに、嬉しさと同時に緊張も感じています。
今回の作品の中で、彼がどんな人物として立ち上がっていくのか、僕自身、まだその全貌は見えていません。だからこそ、これから彼の人生や言葉に触れながら、自分なりの高杉晋作を見つけていきたいです。
偉大な兄の遺志を継ぎ、立ち上がる薩摩の「地五郎」
薩摩藩国父・島津久光役/斎藤工
【大河ドラマ出演歴】4作目
第50作「江〜姫たちの戦国〜」…京極高次役
第52作「八重の桜」…神保修理役
第58作「いだてん〜東京オリムピック噺〜」…高石勝男役

名君と名高い薩摩藩主・斉彬の異母弟。斉彬は久光の聡明さをたたえ、互いに信頼しあっていた。若き勝麟太郎とも兄を通じて知り合う。しかし、斉彬は国政参加の志半ばで急逝。久光は偉大なる兄の遺志を継ぐべく、薩摩から出たことのない「地五郎」と言われながらもその時をうかがっていた。やがて若き藩主の父である「国父」として藩政を掌握し、1000人余りの兵を率いて上洛を決行。孝明天皇(眞栄田郷敦)の信頼も得て、朝廷の使者とともに念願の江戸入りを果たし、幕府に政治改革を求める。だが、さまざまな“想定外”が久光を待ち受けていた……。
【プロフィール】
さいとう・たくみ
1981年8月22日生まれ 俳優/フィルムメイカー
モデル活動を経て2001年に俳優デビュー。主な出演作に映画『昼顔』『シン・ウルトラマン』『新幹線大爆破』『This is I』『キングダム 魂の決戦』、ドラマ「極悪女王」「海に眠るダイヤモンド」「誘拐の日」Prime Originalドラマシリーズ「犯罪者」など。初長編監督作『blank13』は国内外の映画祭で8冠を獲得。企画・プロデューサーを務めるドキュメンタリー映画『大きな家』は第34回日本映画批評家大賞ドキュメンタリー賞を受賞。永尾柚乃初監督作品『LITA』でもプロデュースを務める。また、全国の被災地などでの移動映画館「cinéma bird」主宰、「Mini Theater Park」、白黒写真家など、活動は多岐にわたる。
【斎藤工さんのコメント】
島津久光という人物を知るほど、幕末の大きなうねりの中で果たした役割と、その一方で兄・斉彬の陰に隠れ、語られることの少なさに惹かれます。
兄の遺志を背負い、侮られ、理想を阻まれながらも時代の中心へ進んでいく。決して一直線ではない久光の人間臭さも含め、大河ドラマという長い時間の中で丁寧に生きたいと思います。
西の果てから日本を守れ! 勝も心酔した開明派の巨星
11代薩摩藩主・島津斉彬役/西岡德馬
【大河ドラマ出演歴】10作目
第23作「春の波涛」…東儀秀治役
第26作「武田信玄」…北条高広役
第27作「春日局」…松倉重治役
第28作「翔ぶが如く」…赤山靱負役
第29作「太平記」…長崎高資役
第34作「八代将軍吉宗」…松平信祝役
第38作「元禄繚乱」…荒木十左衛門役
第40作「北条時宗」…足利泰氏役
第46作「風林火山」…直江実綱役

琉球ともつながる辺境の大名として、西洋の文化や技術、世界情勢に精通。黒船来航の予告情報もいち早くつかむ。江戸の薩摩藩邸に生まれて江戸暮らしも長く、老中・阿部正弘(岩田剛典)や水戸の徳川斉昭(柄本明)など幕府や雄藩のリーダー、高名な蘭学者まで幅広いネットワークを持つ。まだ無名だった勝麟太郎の蘭学の才を見込んだ一人でもある。後に長崎伝習所の航海訓練で薩摩を訪れた勝は、壮大な海軍構想を語る斉彬に惚れ込み、開眼する。いよいよ開国となり、押し寄せる西洋列強から日本を守るため、斉彬はある一大計画を実行しようとするが……。
【プロフィール】
にしおか・とくま
1946年、神奈川県出身。玉川大学芸術学科演劇専攻。70年、「文学座」に入座。多くの舞台で主役を務め代表的な役者となる。79年の退座後は、89年舞台『幕末純情伝』に主演。91年には「東京ラブストーリー」でヒロインの不倫相手の上司役に抜てきされ脚光を浴びる。圧倒的な演技力と存在感で幅広い役柄をこなす名バイプレイヤーとして映画、テレビ、舞台と多方面で活躍。近年の主な出演作品に、舞台『クイーン・エリザベス』『新 画狂人北斎』、映画『関ケ原』『娼年』、テレビ「こちら本池上署」「富豪刑事デラックス」「過保護のカホコ」「家政夫のミタゾノ」
ほか。2024年の米エミー賞で史上最多18部門を受賞した配信ドラマ「SHOGUN 将軍」では、真田広之演じる主人公の側近を演じた。NHKでは「柳生十兵衛七番勝負」「命捧げ候」ほか、連続テレビ小説「べっぴんさん」などに出演。
【西岡德馬さんのコメント】
テレビが未だモノクロ画面だった頃の大河ドラマ「花の生涯」「赤穂浪士」を食い入る様に観ていたのを懐かしく思い出す。いつの日か自分も大河に出たい、その思いは通じ1985年の「春の波涛」以来、今回の「逆賊の幕臣」は、記念すべき10作目に当たる。色々な人物を演らせて頂いた。殊に記憶に残るのが1990年の「翔ぶが如く」、薩摩藩・島津斉彬公の重臣・赤山靱負役です。西郷隆盛に薫陶を与えた人物で最後は責任を取って自刃した。
その切腹シーンは、観た人から「あれは感動的だったね、第1話目で一番良い役だよ」と言われた嬉しさは、今でも忘れない。さてさて、その薩摩藩の名君、斉彬公が今回の私の役どころ、「これはもう、運命的なものを感じます!」
【出演者発表にあたって/制作統括・勝田夏子チーフ・プロデューサーのコメント】
今回は、薩摩藩・長州藩の人々。いわゆる「幕末の志士」とそのゆかりの皆さんで、歴史上の有名人ばかりです。
松坂桃李さん演じる主人公・小栗忠順の儒学の師・安積艮斎を中村雅俊さんが演じますが、艮斎先生の門下に実際に吉田松陰と高杉晋作がいたのにはびっくりです。
中村倫也さん演じる吉田松陰は、松下村塾でもこんな風に場を掌握していたのかと想像が膨らむ弁舌家ぶり。惚れ惚れするようなセリフ回しと、若き小栗との邂逅をお楽しみに。
寛一郎さん演じる高杉晋作は、はじめは師・松陰を慕う若き青年として登場しますが、やがて大胆かつ過激な行動力を発揮していきます。その危うい振れ幅をご堪能ください。
一方の薩摩勢は、はじめは大沢たかおさん演じる勝麟太郎と出会います。
斎藤工さん演じる島津久光は、一度も薩摩を出たことがない身でありながら、江戸にやってきて幕府を揺るがします。有能さとあか抜けなさ、二面性の裏にある葛藤が見どころです。
そして、ドラマ「SHOGUN 将軍」も記憶に新しい西岡德馬さんが演じるのは、島津斉彬。勝をも心酔させた希代の名君として、その近代化構想のスケール感と圧倒的なカリスマ性を余すところなく表現してくださいます。
若き日に出会って純粋な気持ちで語りあうも、やがて時や立場に引き裂かれていく人の世の無常。
それぞれが真剣に未来を考え、愛憎入り乱れるドラマをご期待ください!
2027年大河ドラマ「逆賊の幕臣」
2027年1月10日(日)放送開始予定
※NHK ONEでの同時・見逃し配信予定 (ステラnetを離れます)
【物語】
万延元(1860)年。小栗忠順(松坂桃李)は、日本初の遣米使節団の中核として米艦ポーハタン号に迎えられ、大海原に乗り出す栄誉を得ていた。一方、日本の軍艦として随行する咸臨丸の勝海舟(大沢たかお)は、体調不良で船室から出ることができず、米軍士官に指揮権を譲渡するという屈辱に震えていた。
だが後世、偉業として語り継がれているのは「咸臨丸」の方だ。なぜなら小栗は、明治新政府に「逆賊」と見なされ、歴史の闇に葬られたからである――
小栗を最初に取り立てたのは、大老・井伊直弼(岡部たかし)だった。黒船来航により日本が世界経済の渦に巻き込まれ混乱が増す中、武士には珍しく金勘定や数字に強く、上役にも直言する小栗に目をつけたのだ。小栗は遣米使節として西洋文明を目の当たりにし、外国に飲み込まれない近代国家づくりを急ごうと決意する。
しかし、それは容易なことではなかった。井伊の暗殺、朝廷による開国拒否、生麦事件など攘夷
事件の続発。そしてその賠償金や、皇女・和宮の降嫁、将軍の上洛、長州征討などが、財政の逼迫に拍車をかける。更に西郷隆盛ら薩長の志士たちや島津家など大大名が幕政に干渉し、インフレや格差に苦しむ民衆は暴動を起こす。そんな中で、列強が軍事力を背景に国の独立を脅かしてくるのだ。
小栗は財政・外交・軍事を預かる要職を歴任しながら、侵略の危機と国内の分断を食い止めようと奔走する。やがて起死回生の策としてフランスから支援を取り付け、改革の加速を狙うが、協調していたはずの将軍・徳川慶喜の本心が徐々に見えなくなっていく。そんななか勝は、薩長やイギリスとも気脈を通じながら、独自の近代化路線を構想していた。
片や堅物のエリート、片や人たらしの叩き上げ。何もかも対照的な小栗と勝だが、2人とも開明派で幕府内では疎まれながら、事態が窮すると結局は頼られ、利用された。また、やるべきことをやればやるほど敵を増やし、命さえ狙われるところもやけに似ていた。
自分にない才を互いに見て取り、対立しながらも一目置き合っていた2人。だが、幕府を「改良」して人々を束ねる「仕組み」を作りたい小栗と、幕府を「解体」してでも実力ある「個人」を活躍させたい勝、その運命は大きく分かれていく……。
作:安達奈緒子
出演:松坂桃李 ほか
時代考証:岩下哲典、門松秀樹
制作統括:勝田夏子、深川貴志
プロデューサー:大越大士、南野彩子、藤原敬久(展開・プロモーション)
演出:西村武五郎、末永創、川上剛、田中諭 ほか
公式Xアカウント:@nhk_taiga2027
公式Instagramアカウント:@nhk_taiga2027
ハッシュタグは #逆賊の幕臣