ぐり忠順ただまさ生誕200年にあたる2027年の大河ドラマ「逆賊の幕臣」。
主人公は、“勝海舟(大沢たかお)のライバル”と称された幕末の武士・小栗忠順(松坂桃李)。日本の近代化を推し進めようと奔走しますが、やがて明治新政府から“逆賊”と見なされ、歴史の闇に葬られます。忘れられた歴史の“敗者”=幕臣の知られざる活躍を描きます。

このたび、将軍や老中、奉行、大名など江戸城で出会う人々を演じる6名のキャストの皆さんが発表されました。コメントが届きましたので、役柄とあわせてご紹介します。


<新たな出演者>

「そうせい」とほほ笑みつつも大胆に采配を振るう

江戸幕府12代将軍・徳川家慶とくがわいえよし役/宅麻伸

【大河ドラマ出演歴】8作目
第19作「おんな太閤記」…石田三成役
第21作「徳川家康」…松平信康役
第25作「独眼竜政宗」…徳川家光役
第35作「秀吉」…浅井長政役
第38作「元禄繚乱』」…上杉綱憲役
第45作「功名が辻」…若宮喜助役
第62作「どうする家康」…前田利家役

長年君臨した父・家斉いえなりの死後、賄賂政治で乱れた幕府を建て直す必要に迫られ、綱紀粛正や倹約を重んじる天保の改革を行うも世の反発を抑えきれず失敗。いたって温厚な性格で何事も受け入れる「そうせい様」と陰口をたたかれることもあったが、20代の若く聡明そうめいな阿部正弘を老中首座に抜擢ばってきし、諸大名との協調体制へと切り替える大胆さがあった。外国船の脅威が見え隠れするなか、徳川の威光を改めて世に示そうと一大イベント「鹿ししがり」を半世紀ぶりに敢行する。

【プロフィール】

たくま・しん

1956年生まれ、岡山県出身。俳優・天知茂に師事し、天知が主演する「江戸川乱歩の美女シリーズ」に出演したことで俳優の道へ。テレビドラマ「新・七人の刑事」(1979)に出演し正式にデビュー。風格のある二枚目として、重厚な時代劇からサスペンス、コメディー作品まで幅広く演じる。「課長島耕作」「法医学教室の事件ファイル」シリーズ、「勇者ヨシヒコと魔王の城」など代表作多数。NHKでは連続テレビ小説「よーいドン」や大河ドラマにも多数出演。

【宅麻伸さんのコメント】
私は今まで7本の大河ドラマに出演させて頂きましたが、「徳川家康」では家康の嫡男・松平信康、知略と武勇に優れた悲劇の武将を演じさせて頂き心の底から涙しました。「独眼竜政宗」では徳川家光……、そして今回「逆賊の幕臣」で徳川家慶を演じさせて頂きます。
何やら徳川家の苦難、安定、しゅうえんに携わる……
役者としてうれしく思います。
そのためにも徳川家慶、後悔無いよう演じたいと思います。


あんと呼ばれた孤独な将軍、その秘めたる本音は……

江戸幕府13代将軍・徳川家定とくがわいえさだ役/ふかわりょう

※大河ドラマ初出演

ペリー来航直後の大混乱期において、父・家慶の急死により将軍に就任。しかし病弱で内向的な家定は、周囲から「将軍の器にあらず」とうわさされ、お飾りとして扱われ続ける。さらに子がなかったことから、本人の意思とは無関係に次期将軍をめぐる対立が激化。孤独な家定に寄り添ったのが、不遇の時代を長く過ごした彦根藩主・井伊直弼なおすけ(岡部たかし)であった。国内外の問題がさんせきし政争がエスカレートする中、家定はのちの家茂いえもちけいと定め、井伊を電撃的に大老に任命する。

【プロフィール】

ふかわ・りょう

1974年生まれ、神奈川県出身。高校2年生の時に、音楽とお笑いのこうからテレビの世界に憧れ、20歳で芸能界の門をたたくと決め、慶應義塾大学経済学部に進学し、在学中の1994年8月にデビュー。長髪に白いヘアバンドの独特な装いでリズムに乗ってつぶやくシュールな一言ネタやあるあるネタで話題となる。特技のピアノをかした音楽活動や執筆活動などマルチな才能を発揮。近年は「アポロの歌」(2025)、「能面検事」(2025)、「未解決の女 警視庁文書捜査官 Season3」(2026)などに出演。俳優としても活動の幅を拡げている。

【ふかわりょうさんのコメント】
すぐに両親に報告すると、電話越しに喜びの声が聞こえてきました。
これほどの親孝行はありません。
「大河ドラマ」という、由緒ある舞台から声を掛けていただき、非常に感謝しています。
芸能界で長らく活動していながら、私が足を運ぶ場所ではないと思っていたので、人生、わからないものです。
歳を重ねると、こんな素敵すてきなご褒美をいただけるとは。
13代将軍・徳川家定。
日米修好通商条約締結という難局に直面し、不審死を遂げた悲劇の将軍。
きっと井伊直弼とのやりとりもあるのでしょう。
私にその大役が務まるのか不安もありますが、人間性の部分で重なるところもあり、今は期待に胸を膨らませています。
用心深く、一癖ある将軍をお茶の間にお届けできればと思います。


200年ぶりのじょうらく……時代に翻弄ほんろうされた若き悲劇の将軍

江戸幕府14代将軍・徳川家茂とくがわいえもち役/神尾楓珠

※大河ドラマ初出演

将軍後継者争いにおいて一橋慶喜よしのぶの対抗馬となり、本人たちをよそにれつな政争が繰り広げられた結果、13歳で将軍となる。じょうテロが横行し幕府の権威が失墜したため、孝明天皇の妹である和宮かずのみやと政略結婚するが、開国を進めざるをえない幕府と鎖国に戻したい朝廷の思惑はどんどんずれていく。ついには朝廷の求めに逆らえず229年ぶりの将軍上洛を敢行。将軍後見職となった慶喜とともに京都で人質状態となる。小栗(松坂桃李)ら江戸の幕臣たちは、将軍奪還のための実力行使を計画する。

【プロフィール】

かみお・ふうじゅ

1999年生まれ、東京都出身。テレビドラマ「母さん、俺は大丈夫」(2015)でデビュー。
「3年A組 -今から皆さんは、人質です-」(2019)、「左ききのエレン」(2019)※地上波連続ドラマ初主演、映画『彼女が好きなものは』(2021)、『恋は光』(2022)、映画『キングダム魂の決戦』(2026)などに出演し注目を集める。役者のみならずバラエティー番組でのMCを務めるなど幅広く活動を行っている。NHKでは、「いいね!光源氏くん」、「17才の帝国」などに出演。

【神尾楓珠さんのコメント】
この度、徳川家茂を演じさせていただくことになりました。
大河ドラマに出演するのは今回が初めてという中で将軍の役をいただき、嬉しさと同時に、大きなプレッシャーも感じています。
この作品では、これまであまり描かれることのなかった幕末の裏側をフィーチャーしており、とても興味深い内容で、台本も楽しく読ませていただいております。
現時点でもらっている台本では、まだ家茂の出演シーンは少なく、この先どのような描かれ方をするのか楽しみです。大きな転換期を迎える時代の中で若くして将軍となった家茂の覚悟や葛藤を丁寧に演じたいと思います。


幕府の「終わりの始まり」を託された若き宰相

老中・阿部あべ正弘まさひろ役/岩田剛典

※大河ドラマ初出演

きんや異国船の来航があいつぐ中、数えで27という若さで幕政のトップ・老中首座に躍り出たびん福山藩主。阿部は薩摩の島津なりあきらら有力大名とも気脈を通じ、海防にけた水戸の徳川斉昭を相談役とするなど、幕府内外と連携しながら国難を乗り切ろうとする。事前に入手した情報どおりにペリーが来航すると、国内のパニックをいかに抑えて戦を避けるか、待ったなしの状態に。「皆の声を聞く」という新しい手法で幕政に風穴を開けるが、それは幕府崩壊の序曲でもあった……。

【プロフィール】

いわた・たかのり

1989年生まれ、愛知県出身。2010年、三代目 J SOUL BROTHERSとしてデビュー。映画『植物図鑑運命の恋、ひろいました』(2016)で映画初主演を務め、第40回日本アカデミー賞の新人俳優賞・話題賞、第26回日本映画批評家大賞の新人男優賞などを受賞。NHKでは、土曜ドラマスペシャル「炎上弁護人」、「歴史秘話ヒストリア特攻 なぜ若者は飛び立ったのか」、土曜ドラマ「一橋桐子の犯罪日記」、「岩田剛典が見つめた戦争小泉信三 若者たちに言えなかったことば」などに出演。連続テレビ小説「虎に翼」では、寅子の同級生・花岡悟を演じた。

【岩田剛典さんのコメント】
初の大河ドラマ出演に身の引き締まる思いです。
僕は幕末の激動の変革期のかじ取りを任された若き宰相、阿部正弘を演じさせて頂きます。
来年の大河“逆賊の幕臣”
皆様にお届けできる日が楽しみです!!


すべては徳川のため。「妖怪」と呼ばれた町奉行

南町奉行・とり耀蔵ようぞう役/北村一輝

【大河ドラマ出演歴】4作目
第40作「天地人」…上杉景勝役
第48作「北条時宗」…平頼綱役
第64作「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」…本居宣長役

幕府の儒者・林じゅっさいを父に持ち、家康の無二の忠臣として討ち死にした鳥居元忠もとただの分家の養子となる。徳川家に忠義を尽くすことを誇りとして出世。初登城した若き小栗は、そんな鳥居の背中に憧れを抱く。天保の改革では南町奉行として市中を厳しく取り締まり、幕府に有害とみれば決して手段を選ばないため無慈悲な「妖怪」と呼ばれる。徳川の秩序を揺るがすものとして西洋の思想を警戒し、小栗の師で儒学者でありながら西洋事情に精通する安積あさか艮斎ごんさい(中村雅俊)ら開明派を目の敵にする。

【プロフィール】

きたむら・かずき

1969年生まれ、大阪府出身。映画『皆月』、『日本黒社会 LEY LINES』(1999)で、キネマ旬報日本映画新人男優賞など各賞を受賞。以後、テレビや映画で多彩な役柄を演じ、注目を集める。NHKでは放送80年記念ドラマ「ハルとナツ 届かなかった手紙」、「途中下車」、「ビューティフル・スロー・ライフ」、土曜ドラマ「4号警備」などに出演。連続テレビ小説「スカーレット」では、ヒロイン喜美子の父・常治役を演じ、「風、薫る」ではヒロインりんの父・一ノ瀬信右衛門役を演じた。

【北村一輝さんのコメント】
鳥居耀蔵は、今回の「逆賊の幕臣」において、滅びゆく幕府側を象徴する人物として描かれています。
“妖怪”的存在としてだけではなく、幕府を守ろうとした側の論理や、彼なりの正義を表現することで歴史を複眼的に伝えることが出来ればと思っております。


好々こうこうにして老獪ろうかい。幕政をかき乱す台風の目

9代水戸藩主・徳川斉昭とくがわなりあき役/柄本明

【大河ドラマ出演歴】6作目
第29作「太平記」…高師直役
第34作「八代将軍吉宗」…徳川宗直役
第38作「元禄繚乱」…進藤源四郎役
第45作「功名が辻」…豊臣秀吉役
第57作「西郷どん」…龍佐民役

隠居後も「御老公」と敬愛された御三家・水戸藩の9代藩主。一見愛想のよい好々爺だが、「れっこう」の異名にふさわしい老獪な策士である。若き老中・阿部の信頼を得て幕府の海防政策に関わる一方、朝廷や雄藩とも連携し、息子の慶喜を将軍後継とするべく立ち回る。日本が開国を迫られると「攘夷」を強く主張し、開国派の井伊直弼と対立して立場を追われることに。小栗は、斉昭に心酔するあまり過激な行動に出る水戸藩出身者らと関わり、攘夷派の心を知ることになる。

【プロフィール】

えもと・あきら

1948年生まれ、東京都出身。1976年、劇団東京乾電池を結成、座長を務める。
映画『カンゾー先生』(1998)で第22回日本アカデミー最優秀主演男優賞を受賞。以降、映画賞をさまざま受賞。映画のみならず、舞台やテレビドラマにも多数出演。2011年、紫綬褒章受章。2015年、第41回放送文化基金賞番組部門「演技賞」受賞。2019年には旭日小綬章を受章。NHKではスペシャルドラマ「坂の上の雲」、大河ファンタジー「精霊の守り人」、土曜ドラマ「お別れホスピタル2」(脚本・安達奈緒子)などに出演。

【柄本明さんのコメント】
大河に出させていただきうれしく思っております。
安達奈緒子さんの脚本は何本かやらせていただいており、今回も安達さんの脚本が出来上がるのが楽しみです。
共演者のみなさまと楽しく撮影できますとうれしいです。
よろしくお願いします。


【出演者発表にあたって/制作統括・勝田夏子チーフ・プロデューサーのコメント】

「幕臣」の物語としては、まさに「本丸」となる江戸城。今回はそこに登場する皆さんをご紹介いたします。
本作は主人公の小栗さんをはじめ「……って、誰?」と言われてしまいがちな登場人物も多いのですが、今回はそろいも揃って歴史上の「有名人」ばかり。そして、実に多彩で豪華な顔ぶれをお迎えすることができました。
まずは、三代にわたる将軍たち。これぞ徳川将軍、という余裕と風格の持ち主・家慶に宅麻伸さん。挙動不審で悲哀に満ちた家定にふかわりょうさん。若くしてけなに重圧を背負う悲劇の将軍•家茂に神尾楓珠さん。
更に、彼らに仕える幕臣や大名たちもバラエティーに富んでいます。未曾有の国難に苦悩する若き老中首座・阿部正弘に岩田剛典さん。ぶれない守旧派で、若い頃の小栗を魅了もし恐れさせもする「妖怪」鳥居耀蔵に北村一輝さん。後に最後の将軍となる息子・慶喜を何とかして将軍継嗣にしようと策を弄するたぬきオヤジ、徳川斉昭に柄本明さん。
彼らはペリー来航の何年も前から西洋列強の脅威と向き合い、それぞれの信念にのっとって奮闘し、時にぶつかり合いながら小栗に影響を与えていきます。演技派揃いの皆さんによるひとクセもふたクセもある濃密なアンサンブルが、その裏にある人間的な欲望や葛藤、愛憎を浮き彫りにしてくれることでしょう。どうぞご期待ください!


2027年大河ドラマ「逆賊の幕臣」

2027年1月~放送予定

【物語】
万延元(1860)年。小栗忠順(松坂桃李)は、日本初の遣米使節団の中核として米艦ポーハタン号に迎えられ、大海原に乗り出す栄誉を得ていた。一方、日本の軍艦として随行する咸臨丸かんりんまるの勝海舟(大沢たかお)は、体調不良で船室から出ることができず、米軍士官に指揮権を譲渡するという屈辱に震えていた。
だが後世、偉業として語り継がれているのは「咸臨丸」の方だ。なぜなら小栗は、明治新政府に「逆賊」と見なされ、歴史の闇に葬られたからである――
小栗を最初に取り立てたのは、大老・井伊直弼(岡部たかし)だった。黒船来航により日本が世界経済の渦に巻き込まれ混乱が増す中、武士には珍しく金勘定や数字に強く、上役にも直言する小栗に目をつけたのだ。小栗は遣米使節として西洋文明を目の当たりにし、外国に飲み込まれない近代国家づくりを急ごうと決意する。
しかし、それは容易なことではなかった。井伊の暗殺、朝廷による開国拒否、生麦事件など攘夷じょうい
事件の続発。そしてその賠償金や、皇女・和宮の降嫁こうか、将軍の上洛じょうらく、長州征討せいとうなどが、財政の逼迫ひっぱくに拍車をかける。更に西郷隆盛ら薩長の志士たちや島津家など大大名が幕政に干渉し、インフレや格差に苦しむ民衆は暴動を起こす。そんな中で、列強が軍事力を背景に国の独立を脅かしてくるのだ。
小栗は財政・外交・軍事を預かる要職を歴任しながら、侵略の危機と国内の分断を食い止めようと奔走する。やがて起死回生の策としてフランスから支援を取り付け、改革の加速を狙うが、協調していたはずの将軍・徳川慶喜の本心が徐々に見えなくなっていく。そんななか勝は、薩長やイギリスとも気脈を通じながら、独自の近代化路線を構想していた。
片や堅物のエリート、片や人たらしのたたき上げ。何もかも対照的な小栗と勝だが、2人とも開明派で幕府内ではまれながら、事態がすると結局は頼られ、利用された。また、やるべきことをやればやるほど敵を増やし、命さえ狙われるところもやけに似ていた。
自分にない才を互いに見て取り、対立しながらも一目置き合っていた2人。だが、幕府を「改良」して人々を束ねる「仕組み」を作りたい小栗と、幕府を「解体」してでも実力ある「個人」を活躍させたい勝、その運命は大きく分かれていく……。

作:安達奈緒子
出演:松坂桃李 ほか
時代考証:岩下哲典、門松秀樹
制作統括:勝田夏子、深川貴志
プロデューサー:大越大士、南野彩子、藤原敬久(展開・プロモーション)
演出:西村武五郎、末永創、川上剛、田中諭 ほか

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公式Instagramアカウント:@nhk_taiga2027
ハッシュタグは #逆賊の幕臣