新・介護百人一首

食べながら
白寿の父が
泣いている
子どものような
くしゃくしゃ顔で

宮崎県黒木直行 78歳)

兵庫県 新谷成子

詞書

これは思い出の短歌です。父の晩年をよく短歌に詠んでいました。日々の行動はユーモラスでさえありましたが、表情はなくなっていきました。その父が突然泣いたのです。笑うに笑えませんでした。