新・介護百人一首

頬包み
目開けぬ母を
呼ぶ我は
帰らぬ母を
探す幼子

大分県長野 久美子 69歳)

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埼玉県 木野田博彦 

詞書

介護度が5になり、全ての意欲が落ちて眠る時間が長くなった母に、「何とか目を開けて、声を出して」と、祈りながら呼びかけるのです。夕暮れに帰らない母を待ちわびて泣きながら探した子供の私みたいに。