そらわたる教室」制作チームが新たに挑む法廷ヒューマンドラマ「テミスの不確かな法廷」。発達障害の特性を抱えながら裁判に挑む主人公・安堂の運命を揺るがす新たなキャストが決定しました。

前橋地裁第一支部で安堂ら裁判官をあらゆる場面で支える書記官役に山田真歩さんと葉山奨之さん。安堂の人生の深部に触れる母親役に入山法子さん。さらに、ある殺人事件を通じて安堂と向き合うことになる最高検察庁次長検事役として小木茂光さんが出演します。

そして第1話には、「宙わたる教室」の熱演で注目を集めた小林虎之介さんがゲスト出演。松山ケンイチさん演じる特例判事補・安堂清春が担当する刑事裁判で被告人として登場し、再び視聴者の心を揺さぶる迫真の演技を披露します。

彼らが安堂の運命にどんな影を落とし、どんな光を投げかけるのか、ぜひご注目ください!


ざわ卓郎たくろう役/小林虎之介

ガソリンスタンドでアルバイトをする青年。市長に対する傷害および詐欺未遂の容疑で検察に起訴され、被告人として安堂が担当する裁判に出廷する。しかし、自分を弁護する弁護人への協力を拒み……。

【小林虎之介さんのコメント】

脚本を頂いて最初にパラパラと速読した時、「法廷物か、難しそうだな」と思ったのですが、再度しっかり読み進めていくと面白くて、堅い職業の作品に「ウッ」っとなりやすい僕でもページをめくる手が止まりませんでした。昨年「宙わたる教室」を共に作ったチームと再びドラマを作れるということで、少しでも成長した姿をと思いアクセル全開で挑ませていただきました。素敵すてきな作品を届けて下さるチームなので、放送を期待してお待ちください。


くもきょう役/山田真歩

前橋地方裁判所第一支部の主任書記官。書類作成や判決文のチェックなど、裁判官が円滑に裁判を進められるよう幅広い業務を担う。裁判官室では、ベテランらしく場の空気を読みながら、行き過ぎた発言には時に的確な“ツッコミ”を入れる。

【山田真歩さんのコメント】

法廷で目にするテミス像は、物事の善悪を判断する「天秤てんびん」を左手に持っているそうです。でも、何が「正しいこと」なのかは、時とともに変わっていくこともあると思います。ある価値観を信じ続けていたのに、それが間違っていたことに気づいて愕然がくぜんとしたり……。皆が「正しい」と思ってきたことに、「本当にそうだろうか?」と疑問の声を投げかけられるのは、もしかしたら安堂裁判官のように、“宇宙人”のような透明な目を持っている人なのかもしれません。私は八雲書記官を演じながら、揺れ動く真実の行方をしっかり見届け、書き記していきたいと思います。


荻原おぎわらあさ役/葉山奨之

前橋地方裁判所第一支部の書記官。高い情報収集力を持ち、うわさ話にも精通した“人なつっこい”タイプ。持ち前の情報力と気さくさで裁判官を支える一方、予測不能な安堂の言動に日々、翻弄されている。

【葉山奨之さんのコメント】

書記官・荻原朝陽役を務めます、葉山奨之です。書記官という役を演じるのは初めてで、裁判の場をそっと支える存在としての丁寧さや落ち着きに、とても魅力を感じながら向き合っています。専門用語や難しいセリフに悩むこともありますが、主演の松山さんをはじめ、裁判官キャストの方々、スタッフの皆さんが温かい雰囲気を作ってくださり、毎回新鮮な気持ちで“書記官”という役を演じられています。本作には、これまでの法廷ドラマとは少し違う視点や優しさがあります。人がどのように寄り添い、支え合っていくのか――その温度を感じていただける作品になっていると思います。


安堂あんどうとも役/入山法子

安堂清春の母。専業主婦として息子を育てるなか、周囲の子どもと違う点や、うまくコミュニケーションが取れない理由が分からず苦悩してきた。清春が13歳のときに発達障害の診断を受けたことで、ようやくその“理由”にたどり着き、長年の戸惑いに答えが与えられるが……。

【入山法子さんのコメント】

普通じゃ嫌だとつっぱねたり、
普通で居たいと涙したり、
普通の幸せが欲しいと願ったり、
普通ってなんなのでしょう。
優しい気持ちで清春を見守りながら、皆さんと一緒に考え、感じていけたらと思っています。


ゆう英俊ひでとし役/小木茂光

最高検察庁の次長検事。若手時代から重要な供述を引き出す“割り屋”の能力に優れ、数々の重大事件で結果を残してきた。冷静かつ的確な判断力も組織内で高く評価され、検察ナンバー3にあたる次長検事の地位に上り詰める。かつて起訴し、供述を引き出して死刑判決に導いた元死刑囚の遺族から再審の動きがあると知り、警戒心を募らせる。

【小木茂光さんのコメント】

検察庁次長検事 結城英俊
この人物は、ある台詞せりふの中で「真実とは時に強い思い込みにすぎませんよ」と言います。
人間の心の底に潜んでいる本当の事を防衛本能で隠して日常を生活し、自分の理想や願望が現実の目の前で繰り広げられているのだと思い込んでいるだけかもしれない。
この役柄を与えていただいた私としては、それも一つの真実なのではないかと考えるに至りました。

検事として様々さまざまな真実と一つ一つ向き合ってこの地位に辿たどり着き、過去の取り返しのつかない現実に向き合うことになる——この結城英俊という人物に命を授けるため、俳優として全力で向き合います。お楽しみに。


ドラマ10「テミスの不確かな法廷」(全8回)

2026年1月6日(火)放送スタート
毎週火曜 総合 午後10:00〜10:45
毎週金曜 総合 午前0:35〜1:20 ※木曜深夜(再放送)

NHK ONEでの同時・見逃し配信予定(ステラnetを離れます)

【あらすじ】
任官7年目の裁判官・安堂清春(松山ケンイチ)。東京から前橋地方裁判所第一支部へと異動してきた彼は、一見、穏やかな裁判官に見える。だが、その内側には絶対に打ち明けられない秘密が……。
幼い頃、衝動性や落ち着きのなさからASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)と診断された安堂。以来、彼は自らの特性を隠し、“普通”を装って生きてきた。それでも、ふとした言動が前橋地裁第一支部の面々を戸惑わせ、法廷内外で混乱を巻き起こしてしまう。
そんな安堂の元に、複雑な人間模様が絡み合う、難解な事件が舞い込んでくる。市長を襲った青年。親友をこん睡状態に追い込んだ高校生。そして「父は法律に殺された」と訴える娘――。
やがて、安堂の特性からくる“こだわり”が、誰も気づかなかった事件の矛盾をあぶり出す。しかし同時に、彼は自身の衝動とも格闘しながら公判に挑まなければならない。
果たして安堂は、公正に事件を裁き、真実へとたどり着くことができるのか!?

原作:直島翔『テミスの不確かな法廷』
脚本:浜田秀哉
音楽:jizue
出演:松山ケンイチ 鳴海唯、恒松祐里、山崎樹範、山田真歩、葉山奨之、小木茂光、入山法子、市川実日子/小林虎之介(1話ゲスト)/和久井映見、遠藤憲一 ほか
演出:吉川久岳(ランプ)、山下和徳、相良健一、富澤昭文
制作統括:橋立聖史(ランプ)、神林伸太郎(NHKエンタープライズ)、渡辺悟(NHK)

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