母・美津(水野美紀)とともに姪の環(宮島るか・英茉)を一緒に育てながら、東京で暮らしている安。一ノ瀬家の次女として家族を見つめ続けてきた安は、時代の変化を柔らかく受け止めながら、少しずつ“大人”になっている。安を演じる早坂美海に、家族への思い、姉・りん(見上愛)へのまなざし、そして、胸の奥にある感情を聞いた。
環の面倒を見るうちに、安は少しずつ大人になっていった

――東京に出てきてからも、安は家族のために奮闘していますね。お母さんの美津にも変化がありましたが、安から見ていかがですか?
美津さんは、栃木で暮らしていたころはしっかり者で、厳しいお母さんという感じでしたが、東京に出てからはお茶目な一面が見えてきて、娘から見ても可愛らしいです(笑)。今まで仕事をしたこともないのに生活環境が大きく変わって、娘たちを育てながら生きていかなくてはならなくなり、うまくいかずに空回りしているところもあって。それでも頑張って、気づけば周りを全部巻き込んで進んでいくような影響力のあるお母さんで、とても素敵だと思います。
――安も年齢を重ねて、お姉さんになりました。
子どもらしい一面は残っているんですけれど、姪の環という存在ができたことで、少しずつ大人になっているな、と脚本を読んでいても感じました。環を演じている子役の宮島るかさん、英茉さんがとても可愛くて無邪気なので、いつも自然体で会話することができています。
安には、時代の変化を受け入れられる器の大きさがあった

――安は東京で暮らし始めてから、時代や世の中の変化と向き合い、積極的に受け入れているように思います。演じていていかがですか?
住んでいるのは元々は瑞穂屋さんの物置きで……(舶来品を扱う)瑞穂屋さん自体が現代文化を取り入れているところなので、刺激を受けていると思います。お母さんがそこで働き始めて、外国の方とも接し始めて、シマケンさん(島田健次郎/佐野晶哉)という人がやってきて……自然と受け入れるようになっていますね。安にはそれができる器の大きさも感じています。家族のことをちゃんと見ている子で、そこに合わせられる強さがあるのかな。
りんさんは悩んでいても弱音をはかない、とても強い人

――離縁して子どもを育てることにしたりんの生き方を、早坂さんご自身はどう感じますか?
現代の社会であれば、結婚すること以外の選択肢もあるし、りんさんのようにシングルマザーとして生きていくことも普通にありますよね。そういう意味では、とても先進的な考え方の人だと思いますし、すごく強い人だなと思いました。
お姉ちゃんは悩むことが多いけれど、あまり弱音をはかない人なので、「私の前では言ってほしいな」と。安としては「お姉ちゃん、本当に大丈夫?」と思っているんですけれど、でもお姉ちゃんは不安を言わないまま、看護婦養成所の寮に帰っちゃうんですよね……。この先、物語が進むと、安がある決断をすることになるのですが、そのときのやり取りもほかの人たちとは違う、この2人だけの空気感があるように思います。