みちのくを舞台に、笑って泣ける浅田次郎さんの最新長編小説をドラマ化した「母の待つ里」。都会で孤独に暮らす松永まつながとおる(中井貴一)、古賀こがなつ(松嶋菜々子)、むろ精一せいいち(佐々木蔵之介)の3人の“子供”が、“母”(宮本信子)の待つ里を訪ねるミステリアス・ファンタジーです。
昨年、NHKBS/BSP4Kで放送されると大きな話題を集めました。

この度、総合にて「土曜ドラマ」として8月30日(土)から全4話で放送されます。

原作者の浅田次郎さん、中井貴一さん、松嶋菜々子さん、佐々木蔵之介さん、宮本信子さんのコメントが届きました。


原作 浅田次郎さんのコメント

この物語の舞台は架空の村である。しかし「とお物語」をモチーフにしているから、岩手県遠野がロケ地に選ばれたことに偶然はない。
撮影現場に原作者が顔を出すのは迷惑であろうと思ったが、遠野での長期ロケと聞いて矢もたてもたまらず足を向けた。折しも花の季節であった。春の遅い遠野には、桜もこぶも菜の花もいっぺんに咲いていた。その美しい村で、美しい人々のりなすドラマができ上がった。
ふるさとを、あなたに。


松永徹役/中井貴一さんのコメント

以前から浅田作品が好きで、映像化された作品を何本かご一緒させていただきました。この作品もぜひやらせていただきたいと思っていたら、お声がけをいただき実現しました。

そして1カ月間、岩手県遠野市で撮影した際、人々の温かさに触れ、「故郷」とは場所でなく「人」であり、土地に帰るのではなく、人に帰るのだと感じました。
年齢を重ね、ある企業体のトップに立った男の、孤独からの「故郷」探し。自分探しの旅を、ご覧頂けたら……と思います。


古賀夏生役/松嶋菜々子さんのコメント

浅田次郎先生の作品は、学生時代から親しみをもっておりました。
岩手県の遠野は、時間をかけながら流れ、まるで本当の故郷のように感じられる場所でした。
その遠野で過ごした1ヶ月は大変貴重な時間となりました。

私が演じる夏生が、母に対して自分の感情をどう考えて自分の中で消化させていくのか。自分にとっての「故郷」とは何か。
皆さんにも考えていただける時間になるかと思います。
そして、遠野の古き良き街並みもお楽しみください。


室田精一役/佐々木蔵之介さんのコメント

地上波での放送、とてもうれしく思います。
すべての人の心にある「母」。
この作品にはなんとも懐かしく、優しく、あたたかな「母」がど真ん中に座しています。
その愛に、思い切り甘えて、演じられて幸せでした。
「母の待つ里」に、皆さまと一緒に旅が出来れば! 是非、お楽しみにお待ちください。


藤原ちよ役/宮本信子さんのコメント

遠野からまた呼ばれました! 不思議なご縁!「母の待つ里」のオファーをいただいた時の気持ちです。どっしりと見ごたえのあるドラマで、演じのある役!
「ちよ」さんはどんな人なのか…、考えて、想像して、表現する。私は人物に魂を入れたい。

現場に入ったら「ちよ」の人生を楽しみ、自由に開放して役を生きたい。
そう思っておりました!
遠野でのロケは私にとって、とても幸せな時間でした。
多くの方々にお世話になりました…。本当にありがとうございました。
心よりお礼申し上げます!
皆様、是非ご覧下さい。


特集ドラマ 「母の待つ里」(全4話)

8月30日(土)放送スタート

毎週土曜 総合 午後10:00〜10:45
毎週水曜 総合 午前0:35〜1:20 ※火曜深夜(再放送)

【物語のあらすじ】
仕事人間の松永徹(中井貴一)にとって、それは40年ぶりの里帰りだった。おぼろげな記憶をたよりに実家にたどり着くと、母(宮本信子)は笑顔で迎えてくれた。嬉々として世話を焼いてくれる母、懐かしい家、懐かしい料理に、徹は安らぎを感じる。しかし何故だか、母の“名前”だけが思い出せない…。
一方、古賀夏生(松嶋菜々子)も久しぶりの「里帰り」をする。夏生が向かった先も、「同じ母」が待つ家。
そして、妻を失った室田精一(佐々木蔵之介)も、居場所を求めて「同じ母」が待つ「ふるさと」へ向かう……。

原作:浅田次郎 『母の待つ里』
脚本:一色伸幸
音楽:渡邊崇
出演:中井貴一、松嶋菜々子、佐々木蔵之介、満島真之介、坂井真紀、鶴見辰吾、根岸季衣、伊武雅刀、中島ひろ子、五頭岳夫、松浦祐也、菜葉菜、矢柴俊博、入山法子、大西礼芳、永田凜、宮本信子
文楽場面:桐竹勘十郎ほか
プロデューサー:石井永二(テレビマンユニオン)
ゼネラルプロデューサー:杉田浩光(テレビマンユニオン)
制作統括:高城朝子(テレビマンユニオン)、遠藤理史(NHK)、訓覇圭(NHK)
演出:森義隆
企画・演出:阿部修英(テレビマンユニオン)

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