現在放送中の、夜ドラ「いつか、無重力の宙で」。高校時代に「一緒に宇宙に行こう」と夢を語り合った元天文部の女子4人組が、30代になってから仲間とともに宇宙への夢を拾い直す、2回目の青春の物語です。
大人になったひかりを演じる森田望智さんと高校時代のひかりを演じる上坂樹里さんのお2人から、メッセージが届きました。
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日比野ひかり/森田望智・上坂樹里(高校時代)
いつも明るく前向きで‟太陽”みたいな人。自分の「好き」を探求し、周りの空気や世間の常識に惑わされず、我が道を突き進むパワフルさがある。それ故に「変わり者」と言われることもあるが、本人は全く気にしていない。高校時代は飛鳥と一緒に天文部を立ち上げ、「宇宙飛行士になりたい」という夢をひたすらに追いかけ続けた。あることがきっかけで宇宙飛行士への夢を断念したひかりは、かつての友に会いたいと、13年ぶりに飛鳥の前に現れる。
【森田望智さん×上坂樹里さん対談】
――大人になったひかりと、高校生時代のひかりを演じるおふたり。お互いの印象はいかがですか?
森田 初めて高校時代の撮影シーンを見せてもらったときに、(上坂)樹里ちゃんを見て
「私が演じるひかりと同じだ!」と思いました。どうやって作ったんですか?
上坂 うれしいです。最大の褒め言葉です。私は最初、同じ人物を2人で演じることにとても難しさを感じていたのですが、本読みのときに森田さんが「樹里ちゃんが作るひかりに似せてやってみる」と言ってくださいました。その後、森田さんの本読みを拝見したら、私も「私が演じたひかりすぎる!」と思いました。
森田 ひかりはみんなにとって「光」というイメージです。樹里ちゃんは根っこの部分にそういうものを持っているので、そっちに合わせたほうがいいのかなと思いました。樹里ちゃんと私とスタッフさんで、「台本から受ける印象に、もう少し快活さを加えてもいいよね」という話になり、みんなでひかりのイメージを共有できたのがよかったです。私自身「太陽のオーラ」「オレンジ」というイメージをひかりに対して持っていたので、そうした言葉もプロデューサーや監督、樹里ちゃんに伝えていました。

――高校生時代のひかりと大人になったひかり。現在と高校時代が重なり合うような構成についていかがでしょうか。
森田 大人になった天文部の4人が「あのとき……」と高校時代をふり返ることが多いため、高校生のシーンをよく見せてもらうのですが、樹里ちゃんをはじめとする4人が本当にかわいくてキラキラしていて。大人キャスト4人(ひかり役の森田望智、飛鳥役の木竜麻生、周役の片山友希、晴子役の伊藤万理華)の間に「これ、本当に私たち……?」という空気が流れるぐらいです(笑)台本に書かれている高校生ならではの内から出るエネルギーや、魂の若さみたいなものを樹里ちゃんたち4人が見事に表現していて、私たち大人キャストはそこからパワーをもらいながら撮影に臨んでいました。
上坂 高校生のシーンではとにかく「夢に向かって突き進むキラキラ感」、エネルギー、明るさを大事にと監督ともお話して、(高校生キャストの)4人全員でそこを意識して演じました。大人になった4人が現実と向き合いながら、壁にぶつかりながらも昔の夢を再燃させるという物語なので、視聴者の皆さんにも4人の「原点」を思い出していただけるように頑張りました。

――高校生の時、病気になり天文部3人の前から姿を消しました。大人になった今、また病気になってしまったひかり。そんなひかりにとって天文部の3人の存在はどんな存在でしょうか。
森田 ひかりはいつでも天文部の3人に笑っていてほしいと願っています。みんなを笑顔にしたいし、沈んだ気持ちにさせたくないし、誰にも傷ついてほしくない。だから高校生のときにがんを告知されて、みんなの前から姿を消しました。でもそのことで、もっと3人を傷つけてしまったと知り、今度は覚悟を持って自分の言葉で二次がんになったことをみんなに打ち明けます。第6週は、天文部の4人がお互いにかけがえのない存在であることを、より深く実感する物語になっています。4人の絆は何も特別なものではなくて、高校生のときから自然と積み重ねてきた時間のたまものであり、それがこの物語の「強さ」でもあります。
上坂 ひかりは3人のことが本当に大好きで、天文部のシーンではそんなひかりの思いが顔に出ていたらいいなと思って演じていました。高校生のひかりががんになったシーンを撮ったときは本当に心がズーンとなりました。高校生のひかりが姿を消したあとの3人のシーンについて「現場がとても暗かった」とスタッフさんがおっしゃるのを聞いて、とても悲しい気持ちになりました。それだけ天文部は「4人でひとつ」だったんだなと思いました。
――ひかりの役作りで難しかったのは、どんなところでしょうか。
森田 難しいシーンも多いのですが、台本を読んで「ああしよう、こうしよう」と細かく考えすぎないようにしました。自分の中で完結させず、4人で積み上げてきたものを大事にすることで、ひたすらひかりを生きようと。だから一度考えたものを全部捨てて、撮影現場に立った瞬間に何を感じるかを出すようにしました。そうすることで、4人でお芝居を合わせたとき、自分では想像もしない着地点にいくことが多くて、それがすごく楽しみでした。
上坂 実は、私自身はひかりとは正反対のタイプで、「みんなの太陽」という役を演じることも初めてでした。なので、最初のころは役作りにすごく苦戦しました。私は宇宙のことに関して知識が深くなくて「どうやったら宇宙に向けるひかりのキラキラした感情を出せるのか」「自分のエネルギーが圧倒的に足りない」と悩んでいて。そんなときに森田さんとお話しさせていただいて、「樹里ちゃんの好きなものは何?」と聞いてくださいました。「私は本が好きです」と答えたら、「宇宙と本を置き換えてやってみるといいよ」と教えていただきました。そこで私はひとつ、つかめたというか、とても救われて。森田さんからいただいたアドバイスが、ものすごく大きな一歩でした。
森田 ありがとう。私自身、自分とまったく違うタイプの人物を演じるときは苦戦するので、自分の経験をお話しました。
【第6週あらすじ(10/13~10/16)】
飛鳥(木竜麻生)たちは、人工衛星を使って宇宙から音声を届ける「デジトーカ」という機
能の開発に奮闘していた。宇宙から地球を見た時に、ガガーリンの「地球は青かった」のよ
うに何か言葉を残したいという高校時代の夢がつまったミッションだ。そんなデジトーカ
機能の試験が無事に終わったある日、ひかり(森田望智)から、飛鳥・周(片山友希)・晴
子(伊藤万理華)の3人に話したいことがあると伝えられ……。
夜ドラ「いつか、無重力の宙で」(全32回/8週)

9月8日(月)~10月30日(木)放送<予定>
毎週月曜~木曜 総合 午後10:45~11:00(各話15分)
作:武田雄樹
音楽:森優太
主題歌:吉澤嘉代子「うさぎのひかり」
出演:木竜麻生、森田望智、片山友希、伊藤万理華、奥平大兼
田牧そら、上坂樹里、白倉碧空、山下桐里/鈴木杏、生瀬勝久 ほか
天の声(語り):柄本佑
制作統括:福岡利武
プロデューサー:南野彩子
演出:佐藤玲衣、盆子原誠、押田友太
公式X:https://x.com/nhk_dramas ※ステラnetを離れます
公式Instagram:https://www.instagram.com/nhk_yorudora/ ※ステラnetを離れます