ドラマ10「テミスの不確かな法廷」は、2024年放送のドラマ10「宙わたる教室」制作チームが新たに挑む“法廷ヒューマンドラマ”です。
発達障害を隠して裁判官の職務に向き合う特例判事補・安堂清春(松山ケンイチ)を主人公に、裁判所職員や検事、弁護士らが真実を求めてぶつかり合い“普通”や“正義”とは何かを問いかけます。
安堂(松山ケンイチ)と同じ前橋地裁第一支部に勤める執行官・津村綾乃を演じる市川実日子さんからコメントが届きましたのでご紹介します。
津村綾乃役/市川実日子

前橋地方裁判所第一支部の執行官。確定した判決や命令に従わない相手に対し、財産の差し押さえや家屋の明け渡しなどを確実に執行させる役割を担うため、「取り立て屋」と揶揄されることもある。執行ごとに手数料収入が発生する独自の給与制度から、正義感よりも現実的な損得勘定で動く一面も。赴任してきた“変わり者”安堂の噂を聞きつけ接触を図るが、敵か味方か、その真意は謎に包まれている。
【市川実日子さんのコメント】

――市川さんの中では、津村はどんな役だと捉えていますか?
世間にあまり知られていない執⾏官であることとか、(その中でも数の少ない)⼥性であることとか、執行官を調べながら脚本を読んでいると、どんどん難しい役柄に思えました。監督が話してくださる津村像があるのですが、限られたシーンの中で津村のどんな⾯を大事にしたらいいんだろう……、と悩みながら撮影をしていました。津村って、ポンっと出てきて、そこで発したちょっとした⼀⾔が周りのヒントになっていくような役なので、わからない時は監督と対話しながら進めました。
――台本を読んだ時の印象と、完成した映像を⾒たときの印象は変わりましたか?
台本とは全くイメージが違って驚きました。綺麗な光の質感が印象的だったのと、安堂もとても可愛らしくて、それによってほかの登場人物も、みんなそれぞれの可愛らしい部分が浮かび上がってくるような印象を受けました。
そして、自分が想像していたよりも、彼の持つADHDやASDの特性の表現がわかりやすく感じたので、実際に松⼭さんと本番で対⾯したときに、実は少し⼾惑ったんです。物語の中で安堂はそれを隠している設定で、私(津村)がここで何か気になったりすると台詞の意味合いが変わってくる。台本にもそのあたりの⼼情については細かく書いていないので、どんな距離感で接したらいいんだろうと、悩んだ時もありました。
でもこの作品は、安堂のドラマで、悩む安堂とその周りの⼈がそれをどう⾒ているのか。周りの人の見方が変化していくのも、このドラマが描く部分なのかもしれないなと、撮影をしながら考えていました。
完成した作品を観ているうちに、「ぼくは宇宙人。みんなの普通がわからない」と言っている安堂より、他の人達の方が宇宙人じゃないかと思えて来て。
改めて「普通」ってなんだろう、ないと思っているつもりだったけど、私も人に振りかざしている時があるなと考えるきっかけも頂きました。

――ご⾃⾝と津村の共通点や相違点はありますか?
共通点を必死に探してみたところ……、津村は人から何か頼まれた時に、「対価は?」と、何かご馳走してもらうような発言をします。でもたぶん、実際には対価は受け取らないタイプなのかなと思いました。そう考えると私も、年下の方や気を遣われそうな方の何かお手伝いをした時、「すみません……」と言われたら、すぐに「じゃあ、100円〜!」という冗談を言うことがあります。それを思い出した時に、「対価は?」は、津村独自のコミュニケーションや気遣いなのかもしれないと思いました。

――第5話では津村の活躍がたくさん⾒られましたが、印象に残っているシーンはありますか?
グエンさんの部屋のシーンです。元執行官の方にご指導頂きながら、執行のシーンを体験できたことと、春役の⽯⽥莉⼦さんは⼤⼈っぽく⾒える時もあれば、少⼥のあどけなさを感じる時もある、なんとも⾔えない魅⼒を持った⽅でした。覗き込んだ私(津村)と⼀瞬⽬を合わせたときの表情がすごく印象的で、シャボン⽟の表⾯のような輝き方をする彼⼥の⽬がとても綺麗だったことを覚えています。グエン役のジュリウスさんも、静かにとても集中力のある方で、役なのかご本人なのか、わからなくなってしまう瞬間が何度もありました。
4話の合気道シーンは、練習に1度伺ってすぐに終わってしまったので不安でしたが、お世話になったアクションコーディネーターの⽅のご指導と、本番の時の相⼿の⽅の受け⾝が本当に素晴らしくて……。なんとか、本番を終えることができました(笑)。また、5話では練習時にお相手して下さった⽅が執⾏業者役として出演もされていて、共演できたのも嬉しかったですね。
――収録現場の雰囲気はいかがですか?
とても居⼼地のいい現場でした。本番以外の時間は、みんなそれぞれ好きなように過ごして、いろんなお話をみんなでして。現場にはリラックスした空気がずっと漂っていました。私は幅広い世代の⽅がいる作品が久しぶりだったので、いろいろな⼈とお話しできて楽しかったです。なぜか松⼭さんからは「コミュ⼒お化け」と⾔われました(笑)
第5話「書証主義と人証主義」(2月3日[火]放送)あらすじ
執行官・津村(市川実日子)が、強制立ち退きを催告するためベトナム人・グエンのアパートを訪れた際、グエンに刺される傷害事件が発生。書類に基づく判断を重視するエリート判事補・落合(恒松祐里)は、自らが判を押した立ち退き命令は適切で、責任は注意不足だった津村にあると主張。一方、人の証言を重視する安堂(松山ケンイチ)は、裁判所主導でグエンが刺した動機解明を提案するが、落合はその主張に強く反発し……。
ドラマ10「テミスの不確かな法廷」(全8回)
毎週火曜 総合 午後10:00〜10:45
毎週金曜 総合 午前0:35〜1:20 ※木曜深夜(再放送)
※NHK ONEでの同時・見逃し配信予定(ステラnetを離れます)
※2月6日(金)の第5話 再放送は、午前0:45~1:30に変更します。
※2月10日(火)、17日(火)は放送休止、第6話は2月24日(火)放送予定です。
原作:直島翔『テミスの不確かな法廷』
脚本:浜田秀哉
音楽:jizue
出演:松山ケンイチ、鳴海唯、恒松祐里、山崎樹範、山田真歩、葉山奨之、小木茂光、山本未來、齋藤飛鳥、市川実日子/石田莉子(5話ゲスト)/和久井映見、遠藤憲一 ほか
演出:吉川久岳(ランプ)、山下和徳、相良健一、富澤昭文
制作統括:橋立聖史(ランプ)、神林伸太郎(NHKエンタープライズ)、渡辺悟(NHK)
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