ドラマの出演者やスタッフが「この回のあの人、あのシーン」について語ったコメントを不定期で配信するコーナー。今回は、小一郎役の仲野太賀さんから!


仲野太賀さんの第8回振り返り

――直(白石聖)が、命を落としてしまいました……。

小一郎にとって、侍として大切な局面である墨俣すのまたの地に向かう直前、直に「必ず生きて帰ってくる」と約束したのに、帰ってきたらまさか直が亡くなっているという……。演じていても感情の処理が追いつかないし、彼女の死を受け止められない。目の前の状況が理解できない。本当に、いろんな気持ちが追いつかなかったシーンでした。自分の中に沸き起こってくる感情を形容する言葉が見つからないというか……。これまで直と過ごしてきた時間はあるけれど、愛する者を失ってしまった、祝言もあげられなかった、いろんなことが間に合わなかったんです。

物語の流れとしても、小一郎の感情が追いつかないなかで進んでいくんですが、演じる上でも、いっぱいいっぱいでした。もう叫び続けるしかないというか、いろんなことが間に合わなかった人間の慟哭どうこく、のようなものが映っていればいいなと思っています。

直が亡くなる週の撮影は、本当に胸が苦しい1週間で「こんな撮影、したくない」と思うほどでした。直がいてくれたことが、どれだけ小一郎の支えになっていたのか、改めて感じながら演じていましたね。
直は史実にはないオリジナルキャラクターですが、白石聖さんが本当に瑞々みずみずしく直を演じてくれたので、白石さんからもらったものでたくさん感情が動いた撮影でした。