ドラマの出演者やスタッフが「この回のあの人、あのシーン」について語ったコメントを不定期で配信するコーナー。今回は、大家直美役の上坂樹里さんと、脚本・吉澤智子さんから第18回の振り返りをご紹介!


上坂樹里さん振り返り

――日向ひなた(藤原季節)は海軍中尉ではなく、寛太という名の詐欺師でした。それを知ったときの直美の心中は?

あのときは自分をだましていた小日向に対する怒りよりも、自分に対する情けなさのほうが勝っていました。もちろん裏切られた悲しさもあるんですけれど、それよりも、こんな人の手の上で転がされている、それに舞い上がっていた自分のことを考えて……。今まで、これだけ頑張って生き抜いてきたのに「こんなに簡単に騙されてしまうのか、私は」という、自分自身に対しての怒りが何よりも大きかったです。


脚本・吉澤智子さん振り返り

――小日向と名乗っていた詐欺師の寛太は、相当クセのある人物ですね。

小日向は、私の趣味です(笑)。こんな人がいたらいいな、という、私が好きな“ワルい男”のイメージを全部詰め込んだ感じですね(笑)。例えば、貧乏なのは本人の努力不足だといった“自己責任論”に対して、「そんな考え方は、唾棄すべきだ」と反発する人間として描きたい、と。ふらふらとうまいことやって、世間を、明治という時代を渡っていく。直美のことを本当の意味で理解しているのは、小日向=寛太みたいな人かなと思いました。

藤原季節さんは、もう“どストライク”!(笑) 何と言えばうまく伝えられるか迷うのですが、その場をうやむやにして“煙に巻く力”みたいな表現がとても上手で……それって本人の中にないとできない空気感のようなものがあると思うんです。セリフを言っていても「これ、本当なんだろうか?」と思わせてくれる、とても素敵すてきな俳優さんだと思っています。