ドラマの出演者やスタッフが「この回のあの人、あのシーン」について語ったコメントを不定期で配信するコーナー。今回は、一ノ瀬美津役の水野美紀さんから、第20回の振り返りをご紹介!


水野美紀さん振り返り

――りん(見上愛)が看護の道に進むことに最初は拒否反応を示していた美津が、りんの決意を認めて「今度こそ、勝ち戦になさい」と告げました。美津の心境の変化はどんなものだったのでしょう?

もしも美津が、まだ那須に住んでいたら絶対に許さなかったし、りんの説明を受けても理解ができなかったと思うんです。当時は病人の面倒をみるのは下働きする人の役割と考えられていたし、美津も武家の娘としての価値観が強くありますから。それに、りんが差別を受けることになるのではないかと懸念して。

それでも美津は東京に出てきて、新しい空気に触れて刺激を受けたことで、娘ともちゃんと向き合えるようになっていたと思います。だからうその縁談までしてりんの本心を確かめたうえで、最終的に「そこまでの覚悟でやるならやりなさい」と背中を押した。それは現代の母親の思いにも通ずるものがあると感じました。

――りんを演じる見上愛さんはいかがですか?

見上さんは、周りをよく見ていて、座長として気を配りながら「いい空気感の現場を作ろう」というのを自然にやっているところがすごいと思います。芝居の部分では監督の演出に対しての対応力が素晴すばらしい。また、感受性が豊かな方で、泣きながらしゃべるシーンなんて、もう無限に涙があふれてくるんです。私は、台本のト書きに「涙を流す」と書いてあっても、涙が出てこないときは出てこなくていいかな、と思っちゃうほうで……。けれど、彼女はテストやリハーサルの段階から涙が溢れ出てきて、一生懸命抑えても溢れてきちゃうみたいな。そのぐらい感情が豊かに伝わってくるし、一緒にお芝居しているこちらが感動して、グッときちゃうんですよ。