タモリさんとノーベル賞科学者・山中伸弥さん、MISIAさんをMCに迎えお届けする、“知的探求エンターテインメント番組”、「タモリ・山中伸弥の!?」。
10月31日放送の「新プロジェクトX」で描いた、iPS細胞発見に隠された知られざる挑戦ストーリーに続き、今回は、生みの親・山中さん自らがMCとして、iPS細胞の“いま”と“これから”をひもとくスペシャル企画を放送する。
山中伸弥教授が「iPS細胞」を発表してから、今年でちょうど20年――。世界で初めて医療現場での「実用化」が始まるなど、大きな節目を迎えている。その核心は、細胞の“時間を巻き戻す”力にある! いま、その力で「若返り」や「超長寿」に迫る研究が続々!
さらに、シャーレの中で細胞の“過去”をリプレイして、難病の治療につなげる技術も登場。生みの親・山中さんでさえ「何これ」と驚く研究が次々に飛び出す、iPS細胞スペシャル。5分拡大の83分でお届けする。
発表から20年、ついに世界初の「実用化」へ――失われた視力が回復!?
今年3月、iPS細胞から作った「心筋シート」などが、条件・期限付きながら世界で初めて実際の医療現場で使える段階に入った。MISIAさんも万博で見て驚いたという、まるで本物の心臓のように拍動するシートだ。
さらに番組は、実用化を目指す臨床試験の現場に密着。事故で右目の視力が0.01以下になった男性が、iPS細胞から作った角膜の移植を受けると――。
「まだ誰の命も救っていない」。ノーベル賞の受賞時にそう語った山中さんの悲願は、いまどこまで実現しているのか?

タモリ「時間の概念を変えている」――細胞の時間を巻き戻すと、体が“若返る”!?
私たちの体は、たった1つの受精卵から分裂を続けて形作られていく。皮膚や心臓など、一度役割が決まった細胞は、もう元には戻らない――それが長年の常識だった。その常識をひっくり返したのが、iPS細胞だ。スタジオでは、山中さん自らがタモリさんの細胞を使って“巻き戻し”を実演!さらに、この力を使った「外付け肝臓」の研究では、なんと「若返り」のような効果も見えてきた。山中さんも初耳だったという、驚きの成果とは?命を救いたいという思いから始まった研究は、どこまでの進展を見せるのか。
山中伸弥「大谷翔平くんのiPSを作りたい」――再生医療だけでない、iPS細胞の“ビッグバン”
iPS細胞には、もう1つの大きな役割がある。それは、“その人自身”をシャーレの中に再現できることだ。難病の患者さんの細胞を、病気になる前まで巻き戻し、病気が進む過程をリプレイ。そこから、治療につながりうる薬が見つかり始めている。さらにこの力は、病気になりにくい人の秘密を探ることにも使われている。
“100歳を超えても元気な人たちに隠された、超長寿の秘密とは?” “すごい才能を持つ人の細胞を作ったら?”iPS細胞が生み出した新たな研究の広がりは、絶滅生物の脳の再現や、生命進化の謎にまで――。
タモリさんも「信じられないぐらい広がっている」と驚く、iPS細胞が生み出す“ビッグバン”とは?
【出演者・制作統括のコメント】
【タモリさんのコメント】

今回のテーマは、「私が考えました」というご本人が横にいらして、直接聞くことができたのがいいですよね。山中先生とはプライベートでお食事することもありますが、今日みたいな研究の話は食事の席では聞けないですから貴重な機会でした。
iPS細胞の原理は「時間」というものの概念を覆していますからね。「時間をかけて巻き戻っていく」、最初は何を言ってるかよくわからなかったですけど、今や創薬の分野や認知症の治療にも期待されていると知り、その広がりに驚きました。山中先生が考えられたことはどれだけすごいかということですよね。
認知症の治療、そして毛髪細胞の研究は私も早く使えるように急いでほしいと思います(笑)
中盤に出てきたボディーオイド研究のパートでは、研究のスピードに生命倫理や哲学などが対応できていないんじゃないか、研究を進めるのなら人間側に相当な覚悟がいるんじゃないかと衝撃を受けましたが、今回も多くの方に見ていただきたいテーマでした。
【山中伸弥さんのコメント】
iPS細胞を取り上げていただき、本当にうれしかったです。今年、パーキンソン病と心不全に対する2つの再生医療等製品が条件・期限付き承認を受け、iPS細胞研究は大きな節目を迎えました。その節目に、タモリさん、MISIAさん、そして未来を担う20歳の皆さんと、これまでのiPS細胞の歩みを共有する機会を番組でいただき、大変ありがたく思っています。
ボディーオイドなど、お2人が驚かれたような研究も、根底には病気の治療に役立てたいという研究者の切実な思いがあります。だからこそ、どこまで進めてよいのか、どのようなルールが必要なのかといった議論が不可欠です。
iPS細胞に関する全論文を読もうと努力していたのですが、研究が想像以上に広がって今では到底追いきれなくなりました。これからの20年も、私たちの想像を超えるような未知の領域が切り拓かれていくと思うと、ワクワクします。
【MISIAさんのコメント】

100歳を超えた方のiPS細胞を研究されているグループのVTRが面白かったです。
長寿の方から色々な知恵を教えていただくということは昔からありますけど、まさかiPS細胞からも教えてもらう日が来るとは。
前回「人類史3.0」の回で、ホモサピエンスは他の人類から自分にはないものを取り込んで
進化していったと学びましたが、いよいよiPS細胞を使う時代に至ったんですね。命が積み重ねてきた記憶と知識はすごいですね。
一方でボディーオイド研究のパートでは、タモリさんもおっしゃったように「生命とは何か」「どこから命か」ということを考えました。国ごとにそれぞれ勝手に進めるのではなく、世界共通の指針を決めて、ちゃんとルールを守ることが大事なのかなと思います。
【制作統括 白川裕之チーフ・プロデューサーのコメント】
今回の「iPS細胞」のスペシャル企画は、番組の立ち上げの時から、いつかやりたいと思っていた、とっておきの企画です。再生医療の実用化に向けて大きな節目を迎えたこのタイミングで、「新プロジェクトX」と連携してお届けできることを、とてもうれしく思っています。
iPS細胞が、これまで治療が難しかった病に新たな道を開く、大きな可能性を秘めていることはよく知られています。しかしiPS細胞のすごさは、それだけではありません。再生医療の枠を超え、さまざまな研究分野で、私たちの想像を超える可能性が広がり始めています。
今回の「!?」では、iPS細胞から、いったいどんな未来が生まれようとしているのか。
その驚きと可能性を存分にお届けできればと思っています。
そして番組をご覧いただくことで、山中先生の発見が、生命科学にもたらしたものの大きさを、改めて感じていただける回になればと思っています。

知的探求フロンティア タモリ・山中伸弥の!?
iPS細胞スペシャル「iPS 細胞 その先の未来」
11月7日(土) 総合 午後7:30~8:53
※NHK ONEでの同時・見逃し配信予定(ステラnetを離れます)
MC:タモリ、山中伸弥、MISIA
進行:吉村崇(平成ノブシコブシ)
NHK公式サイトはこちら ※ステラnetを離れます。