ドラマの出演者やスタッフが「この回のあの人、あのシーン」について語ったコメントを不定期で配信するコーナー。今回は、柳井嵩役の北村匠海さんから、第122回の振り返りをご紹介!


北村匠海さん振り返り

――やなせたかしさんの史実どおり、ミュージカル『怪傑アンパンマン』の中に、柳井嵩は自分の分身であるヤルセ・ナカスを登場させていました。そのヤルセ・ナカス役の西山潤さんとは、特別な縁があると聞いていますが……。

彼は僕と同じように子どものころから、同じ事務所に所属しているので、一緒に演技レッスンを受けていたんです。僕が小学校4年生で、彼が3年生のときに、同じ作品に出演して2人が入れ替わる役を演じました。

言ってみれば、同じ役を2人でやっていたんですけれど、その彼とまた一心同体の役を演じることにすごく因果を感じて。彼が、いろんな作品の合間を縫ってヤルセ・ナカスという役を引き受けてくれて、とても感慨深かったですね。そんなふうに、いろんな方と「あんぱん」で“出会い直す”ことができたのは、僕にとっても大きなことでした。

――“出会い直す”というのは?

僕が初めて出演した映画『ブタがいた教室』で先生役だった妻夫木聡さんを始め、皆さんと「あのとき以来ですね」という感じで、日々“出会い直す”ことが、たくさんありました。「あんぱん」の主題歌「賜物たまもの」を担当してくださったRADWIMPSさんもまさにそうですね。僕は子どものときに彼らのシングル曲「携帯電話」のミュージック・ビデオに出演していて、そこから出会い直して、やっと一緒にお仕事ができたり。

言わずもがなですけど、今田美桜さんとも何度も出会い直してきて、そのうえでの「あんぱん」なので。僕は役者人生が来年で20周年になりますけど、この作品がその総決算みたいに思う感覚があったぐらい、いろんな方と出会い直して、それがまた改めて自分の財産になりました。