現在放送中の連続テレビ小説「ばけばけ」。松江の没落士族の娘・小泉セツと外国人の夫・ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)がモデルのドラマです。急速に西洋化が進み、時代が移り変わっていく明治の日本の中で埋もれていった人々に光を当て、「怪談」を通して語り紡いだ夫婦の物語です。

2人が出会った地、松江市では現在ドラマに関する展示、「ばけばけ」展が行われています。(NHK財団ではこの展示の制作に協力しています)


旧日銀松江支店の「カラコロ工房」が会場。

会場は、松江市の中心部にほど近い、登録有形文化財の「カラコロ工房」。昭和13年に日本銀行松江支店として建てられたものを改装した建物です。地下にある展示室は、かつて銀行の金庫室だったところ。入口の大扉が当時の様子を物語ります。「ばけばけ」展はここで開かれています。

ここはかつての地下金庫。扉が重厚。

会場に入ると、すぐトキとヘブンが出迎えてくれます。

トキとヘブンのすぐそばには江藤知事役を演じた佐野史郎さんのコーナーがあり、佐野さんのスーツや直筆サインなどが展示されています。地元、松江市出身の佐野さんからは、来場者に向けて自筆メッセージを頂いています。

これが佐野史郎さんの直筆メッセージ

展示で1番の見どころは、ドラマの中でトキとヘブンが関わっていく松江市内の場所を横5メートル、高さ3.6メートルの大型地図で紹介する、“「ばけばけ」の世界マップ”です。

地図のわきには、それぞれの場所を補足説明するパネルが掲示されています。
地図に掲載されている場所には番号が振られ、その番号のパネルを見ることでドラマのシーンをふり返ることができます。
さらにパネルのそばには、ドラマの印象的なシーンと出演した俳優の全身パネルや小道具が展示されています。ドラマとかかわりのある場所を確認し、ドラマの印象的なシーンを思い出していただくことで、展示を見た方が「これからドラマとかかわりのある松江市内へ足を運んでみようかな」と思っていただけたら、と工夫しました。

 まだまだ続く「ばけばけ」。舞台地の1つ、島根・松江市までお越しの際はぜひ、こちらの「ばけばけ」展にもお立ち寄りください。


連続テレビ小説「ばけばけ」展 【入場無料】

会 期:2025年12月8日(月)~2026年3月31日(火)
時 間:午前9時30分~午後6時
会 場:カラコロ工房B1F ギャラリー1
休館日:12月31日(水)~2026年1月2日(金)
主 催:島根県・公益社団法人島根県観光連盟
共 催:小泉八雲・セツのドラマをイカしてバケる松江推進協議会
協 力:松江市
後 援:NHK松江放送局
制作協力:NHK財団

(取材・文/NHK財団 大阪支局 大倉美穂子)