日本の料理を美と捉え、芸術にまで高めた食と美の巨人、北大路魯山人。その知られざる姿を描くドラマ「魯山人のかまど」に出演する俳優陣が発表されました。
唯一無二の芸術家であり、料理人として陶芸家として、日本の美を創り上げた北大路魯山人役には、藤竜也さん。そして、若手記者の田ノ上ヨネ子役には古川琴音さん。
また、ドラマには魯山人が交流していた多くの有名人が登場します。魯山人の料理に親しんだ当時の首相、吉田茂役には柄本明さん。
魯山人のもとでしばらく暮らした世界的アーティスト、イサム・ノグチ役に筒井道隆さん、その妻で歌手の山口淑子役に一青窈さん。
ほかにも、伊武雅刀さん、尾美としのりさん、満島真之介さんの出演が発表されました。
北大路魯山人役/藤竜也

唯一無二の芸術家。料理人として類いまれなる料理を生み出しただけでなく、その料理を盛る器(陶器、磁器、漆)も、自らの手で作り上げた。東京・赤坂の会員制料亭「星岡茶寮」において、その料理のセンスともてなしで名をはせ、「食で天下を取った」とまでいわれたが、晩年は北鎌倉に自ら築窯した地で客人をもてなしている。記事を書くためにやってきた女性記者・ヨネ子をなぜか気に入り、客人のもてなしを手伝ってもらうようになるのだが……
【藤竜也さんのコメント】
どなたかは失念しましたが、北大路魯山人を評した印象的な言葉があります。「北大路魯山人は遠目で見ると、屹立した富士山のように見える。しかし近寄って見ると実に複雑な様相を呈する」美の巨人、魯山人を演じる私にとって、大きな手掛かりになる言葉でした。傲慢不遜な男と言われ、気に食わなければ相手かまわず罵倒し、勲章や名誉とは無縁でありたいと言って、文化勲章を断った孤高の芸術家の作品群は、その不思議な温かさ故か、いまだに私たちの心を癒やしてくれる。「魯山人のかまど」という連続ドラマのなかで、私は魯山人さんの心の中を旅して、その秘密を探れたらなぁと不届きな野心にもえている今日このごろでございます。
田ノ上ヨネ子役/古川琴音

出版社の若手記者。記事を書くため魯山人の元に通うようになる。ヨネ子の中にある本物を見極めようとする資質を見てとった魯山人が心を許し、ヨネ子は他人には決して見せない魯山人の心のうちを知る。料理をとおして、魯山人の孤独を感じたヨネ子は、自らも魯山人のために料理をつくりたいと思うようになるが……
【古川琴音さんのコメント】
当時、「傲岸で、人を虫けらのように扱う」と恐れられていた魯山人は、新米記者のヨネ子の目には少し違う姿で映っているようです。2人は独自の美意識で通じ合い、ともに過ごした時間はヨネ子にとってかけがえのないものでした。そんな彼女の素直な反応をお茶目に演じたいと思います。また、もともと食いしん坊の私ですので、そこはしっかりヨネ子に同期して、四季折々の美味しいものを楽しみたいです!
吉田茂役/柄本明

昭和を代表する政治家。戦後の混乱期、通算7年にわたって首相を務め、新憲法の制定やサンフランシスコ講和条約の締結など、復興の礎を築いた。星岡茶寮時代のうわさを聞いて、魯山人を大磯の自宅に呼び料理を振る舞わせようとするが、そのためなぜかヨネ子が京都へ向かうことになる。
イサム・ノグチ役/筒井道隆

アメリカの芸術家・彫刻家。日本人の父とアメリカ人の母との間に生まれた。魯山人の陶器に魅了されたイサムは、鎌倉の魯山人邸にアトリエ兼住まいを構えることになる。図らずも親の愛情を知らずに育った2人は意気投合し、同じ窯で陶芸制作を進め、互いに影響し合って行くのだが……
山口淑子役/一青窈

1938年、日本の支配下にあった満州で“中国人の女優”李香蘭としてデビュー。さまざまな映画に出演、主題歌も歌い、日本と満州で大人気となった。戦後、イサム・ノグチと出会い、結婚。新婚間もない2人は魯山人邸を訪れるが、普段は他人に心を許すことのない魯山人が2人を気に入り、鎌倉で共同生活を始めることになる。
【企画概要】
いま世界中の食通を魅了してやまない和食。その神髄を究めることに人生を捧げた男がいます。北大路魯山人。食と美の巨人で、傲岸不遜、傍若無人……「近寄りがたい」「扱いづらい」というのが一般的なイメージでした。
しかし魯山人の考える和食の神髄は意外にも、四季折々の食材を生かし、それを愛でながら食べる家庭料理にあり、その考えは彼の生い立ちに根ざしているのです。
日本の原風景の中にある食材が、季節ごとに魯山人の手で、どのように唯一無二の料理になっていくのか。知られざる魯山人の姿を、彼を取材する女性記者の目をとおして描き、その神髄に迫るドラマを制作します。(脚本・演出 中江裕司)
【あらすじ】
晩年の魯山人(藤竜也)のもとを、出版社の若手記者・ヨネ子(古川琴音)が訪ねてくる。魯山人の傍若無人な態度に戸惑うヨネ子だが、回顧録を口述筆記するため、たびたび魯山人の住まいを訪ねることになる。吉田茂(柄本明)、イサム・ノグチ(筒井道隆)、ロックフェラー3世……多くの有名人たちとの交流を目の当たりにする中、ヨネ子は、その物言いとは裏腹に、料理を美と捉え、一切の妥協を排し、究めようとする魯山人の姿勢に気づいていく。
特集ドラマ「魯山人のかまど」(全4回)
2026年春 BSP4Kで放送予定
脚本・演出:中江裕司(映画『ナビィの恋』『土を喰らう十二ヵ月』、NHK「ふたりのウルトラマン」ほか)
出演:藤竜也、古川琴音、筒井道隆、一青窈、伊武雅刀、尾美としのり、満島真之介/柄本明 ほか
制作統括:中村芙美子(東京ビデオセンター)、古田尚麿(NHKエデュケーショナル)、遠藤理史(NHK)
プロデューサー:新井真理子、三浦尚(NHKエデュケーショナル)