現在放送中の連続テレビ小説「ブラッサム」。明治、大正、昭和を駆け抜け、自由を求め続けた作家・宇野千代をモデルに、彼女の生きざまを大胆に再構成した、フィクションとして描くオリジナルの物語です。
珠(石橋静河)と関わる、文芸雑誌『首都公論』の編集長・黒崎大三郎役の遠藤憲一さんのコメントをご紹介します。
黒崎大三郎/遠藤憲一
日本屈指の文芸雑誌『首都公論』を率いる編集長。豪胆な性格と鋭い審美眼で文壇を牽引する存在。
【遠藤憲一さんのコメント】
――出演が決まったときの感想を教えてください。
ホームドラマ自体が好きなのでまた朝ドラに出たいと思っていました。でも1984年に「ロマンス」、2010年に「てっぱん」、2017年に「わろてんか」と3作出て、ヒロインの父親役も続いたのでもう来ないかなと。さすがに今回は父親役ではありませんでしたが、黒崎という個性の強い役が来てうれしかったです。NHK大阪放送局に来たのは「わろてんか」以来約10年ぶり。全部覚えているようでやっぱり忘れちゃってました(笑)

――演じられる黒崎大三郎はどんな役ですか?
黒崎は最初から大食いのシーンがあって、大きな声でよく笑うダイナミックな人。その勢いを出しつつ、作家の才能を見抜く能力にたけた鋭さや心の中の純度の高さというギャップを表現できたらいいなと思いました。きっと1行読めば作品のよしあしがわかるほど、研ぎ澄まされた感性を持っているのでしょうね。だから熱意を買って受け取った珠(石橋静河)の原稿のさわりを読んだだけで、才能を感じたはずです。原石に出会うことが黒崎にとって一番の喜びだろうし、当時は女性作家もあまりいないので、実は誰よりも珠に期待しているのが厳しい言葉の中に感じられました。
僕自身は黒崎のようにまっすぐグイグイ来る人、好きです。ズバズバ言うけれどもアイデア豊富な編集長だから、作家たちもエネルギーがもらえて霧が晴れるような気分になるんじゃないかな。
ただ、『首都公論』がいい結果を生んでこられたのは、直感でワッと行くタイプの黒崎と冷静な分析ができてきっちり理論で後押ししてくれる副編集長・山中(井浦新)の二人三脚だったから。山中役の井浦君とは過去に一度共演していますが、常に清潔感のある人です。穏やかな物言いの中に力があるところが昔から変わらなくてすてきですね。

――黒崎大三郎を演じるうえで、印象に残っているシーンは?
1番初めに珠に原稿の感想を伝えるシーン(第5週 第24回)は大事に演じたかったし、自分の中で探って探って探りまくったとても印象的なシーンです。珠自身もあそこまで強く言われるとは思っていなかっただろうし、本当にこれでいいかな、でもやっぱりこれだなと思ったシーンですね。黒崎はストレートにすごいと言わず、あえて足りないものを見つけて本人に思いきりぶつけます。まずはここが黒崎という役の大きなポイントだと思って演じました。
――「ブラッサム」の見どころや視聴者の皆さんへのメッセージをお願いします。
珠ほど波乱万丈な主人公は、朝ドラになかなかいないと思います。それゆえのテンポの速さも「ブラッサム」の楽しみのひとつだろうし、当時としては相当勇気のある生き方をしているところが最大の見どころじゃないかな。朝ドラの新風という感じがします。この新しい風をぜひとも楽しんでほしいです。黒崎はとにかく生き急いでいる人ですが、仕事に対してはものすごくまっすぐ。これはどんな時代にも通じる大切なことなので、ご覧の皆さんにも伝わるといいなと思います。朝にしてはクセの強い役ですが、そういった部分も含めて楽しんでもらえたらうれしいです。
2026年度後期 連続テレビ小説「ブラッサム」
毎週月曜~土曜 総合 午前8:00~8:15ほか
【物語のあらすじ】
明治30年(1897年)、主人公・葉野珠(石橋静河)は山口県の岩国に生まれました。実母は珠が2歳の時に亡くなり、父(渡部篤郎)と後妻である継母(国仲涼子)によって育てられました。女学校を卒業後、代用教員として働き始めますが解雇され、故郷の岩国を追われることになります。親戚を頼って上京したことで、珠は幼き日の夢を強く意識し、小説の懸賞応募から、作家の道を切り開きます。
しかし、世の中は価値観が大きく揺れ動く時代。
大正から昭和にかけて、関東大震災と戦争、結婚と離婚、倒産そして借金……と、珠は、さまざまな困難にのみ込まれながらも、作家として生きることに向き合います。そうした中で、小説家として花を咲かせるのです。
時には敵を作り誤解され、傷つけ傷つきながらも、自由を求めて生きることに正直であり続けた珠は、小説に思いを忍ばせることで、読む人に「幸せ」を運んでいくのです。
※実在の人物をモチーフとしますが、大胆に再構成します。登場人物名や団体名などは一部改称して、フィクションとして描きます。原作はありません。
作:櫻井剛、小松與志子
音楽:fox capture plan
主題歌:「咲き誇れ」YOASOBI
語り:三條雅幸アナウンサー(NHK大阪放送局)
出演:石橋静河、加賀まりこ、松たか子、国仲涼子、渡部篤郎/染谷将太/錦戸亮/井浦新、遠藤憲一/尾野真千子 ほか
制作統括:村山峻平、櫻井壮一
プロデューサー:大野陽平
演出:盆子原誠、中泉慧、佐藤玲衣、田中陽児、小林直毅、野田雄介
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