
放送中の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。
11月16日放送の第44回から、重田貞一(のちの十返舎一九)を演じる井上芳雄さんが本格的に
登場します(前週の第43回の最後に少し出演したのが初登場でした)。井上さんからコメントが届きました。
弥次さん喜多さんの珍道中『東海道中膝栗毛』生みの親
重田貞一(のちの十返舎一九)/井上芳雄

駿河国の生まれで、ある日、日本橋の蔦重(横浜流星)のもとを訪ねてくる。蔦重が出す黄表紙が好きで、自らも耕書堂で、本を書きたいと申し出るが……。史実では、蔦重亡き後に執筆した『東海道中膝栗毛』が全国的に多くの読者を獲得して滑稽本という新たなジャンルを確立した。
【井上芳雄さんのコメント】
――初登場シーンはいかがでしたか?
最初のうちは、凧の人というイメージしかないんじゃないかな(笑)。クランクインは、凧の扱いに奔走したという感じでした。向かい風が来たら危ないなというぐらい大きかったです。一九の江戸に懸ける思いが、あの凧の大きさに表れたんじゃないかなと解釈しています。

――重田貞一はどんな役?
皆さん十返舎一九という名前は聞いたことがあると思うのですが、どんな人だったのかというと『東海道中膝栗毛』以外の情報はあまりないと思います。「べらぼう」では蔦屋に恋い焦がれて、ここに居させてほしいという、とても軽やかで、世渡り上手というか、明るく楽しく愉快にやっていける前向きなエネルギーのある人だと感じています。思ったより若い役だったんですよね。これから世に出ていこうという若いエネルギーが出ればいいなと、実年齢を隠して頑張りたいと思っております。
――視聴者へのメッセージ。
「べらぼう」も終盤にさしかかっていますが、ここで登場させていただいて、また新たなエネルギーを出せればいいなと思っております。
第44回「空飛ぶ源内」(11月16日放送予定)
蔦重(横浜流星)の前に、耕書堂で本を書かせて欲しいと、駿府生まれの貞一(井上芳雄)と名乗る男が現れる。貞一は源内(安田顕)が作ったという相良凧を持っていて、源内が生きているのではと考え始める。その後、玄白(山中聡)や南畝(桐谷健太)、重政(橋本淳)らと会い、源内の謎を追い続ける……。一方、歌麿(染谷将太)は吉原で、本屋に対して派手に遊んだ順に仕事を受けると豪語し座敷で紙花をばらまいていた……。
大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」
毎週日曜 総合 午後8:00~8:45、翌週土曜 午後1:05~1:50(再放送)
毎週日曜 NHK BS 午後6:00~6:45
毎週日曜 BSP4K 午後0:15~1:00、午後6:00~6:45(再放送)
【物語】
18世紀半ば、人口は100万を超え、天下泰平の中、世界有数の大都市へと発展した江戸。蔦重こと蔦屋重三郎(横浜流星)は、江戸郊外の吉原の貧しい庶民の子に生まれ、幼くして両親と生き別れ、引手茶屋の養子となる。
血のつながりをこえた人のつながりの中で育まれた蔦重は、貸本屋から身を興して、その後、書籍の編集・出版業をはじめる。
折しも、時の権力者・田沼意次(渡辺謙)が創り出した自由な空気の中、江戸文化が花開き、平賀源内(安田顕)など多彩な文人が輩出。蔦重は、朋誠堂喜三二(尾美としのり)などの文化人たちと交流を重ね、「黄表紙本」という挿絵をふんだんにつかった書籍でヒット作を次々と連発。33歳で商業の中心地・日本橋に店を構えることになり、“江戸の出版王”へと成り上がっていく。
蔦重が見出した才能は、喜多川歌麿(染谷将太)、山東京伝(古川雄大)、葛飾北斎(くっきー!)、曲亭馬琴(津田健次郎)、十返舎一九(井上芳雄)といった若き個性豊かな才能たち。その多くは、のちの巨匠となり日本文化の礎となっていく。
しかし時世は移り変わり、田沼意次は失脚。代わりに台頭した松平定信(井上祐貴)による寛政の改革では、蔦重の自由さと政治風刺は問題になり、財産の半分を没収される処罰を受ける。周囲では江戸追放や死に追いやられるものもあらわれる……蔦重は、その後も幕府からの執ような弾圧を受け続けるが、反権力を貫き通し、筆の力で戦い続ける。そんな中、蔦重の体を病魔が襲う……。命の限りが迫る中、蔦重は決して奪われない壮大なエンターテインメント「写楽」を仕掛けるのだった……。
作:森下佳子
出演:横浜流星、染谷将太、橋本愛、古川雄大、井上祐貴、生田斗真、里見浩太朗 ほか
制作統括:藤並英樹、石村将太
プロデューサー:松田恭典、藤原敬久、積田有希、美濃里亜
演出:大原拓、深川貴志、小谷高義、大嶋慧介
公式Xアカウント:@berabou_nhk
公式Instagramアカウント:@berabou_nhk
ハッシュタグ:#大河べらぼう