ドラマの出演者やスタッフが「この回のあの人、あのシーン」について語ったコメントを不定期で配信するコーナー。今回は、門倉茂役の遠藤憲一さんから、第4回の振り返りをご紹介します。


遠藤憲一さん振り返り

——「司法の場をなめるなよ」というセリフからの門倉は、まさに「伝説の反逆児」でしたね。

弁護士に、「(裁判長の発言として)異議あり!」と言われるけど「異議を認めます。でも認めない」って言うね。あのシーンは本当にコツコツ時間をかけて練習しました。だからNG出さなかったんですよ。集中力ですかね、門倉最大の見せ場ですから。

——「上ににらまれることなく、賢くやるヒラメ裁判官が出世する」と安堂(松山ケンイチ)や小野崎(鳴海唯)に話していましたが、やはり門倉の魂が許さなかったのでしょうか。

「司法の場をなめるな」と言った門倉は、急にスイッチが入ったように見えるかもしれませんが、自分の中ではじわじわと「裁判官の本当の仕事は何だ」という気持ちが湧き上がって来たように演じたつもりです。安堂には「裁判官に求められるのは、処理件数を上げることだ」なんて言っていましたが、どうしても許せないことってあるじゃないですか。

「無事に退任して定年後も稼いでよ」という家族の希望をかなえたいという気持ちもあるし、定年後の就職相談をした同期からも「もう二度と悪目立ちするな」と言われていたけど、心に火が付いちゃったんですよね。裁判の後に、所長に「申し訳ありませんでした!」と電話をしているのは門倉らしいけど、本心では許せなかったんでしょうね。ロックな男ですから。

——ギターを弾きながらRCサクセションの「雨あがりの夜空に」を熱唱してましたね。

あれね、今回の台本で一番びっくりしたところ。若い頃、ギター始めたことあったんだけど、1つめのコードからもう弾けなくてやめちゃって。まさかドラマの中で弾くことになるなんてね。女房とギター買って、毎日毎日一緒に練習して、なんとか弾けるようになりましたけど。彼女は今もギターの練習を続けていて、ビートルズまで弾けるようになってますよ。

——今後、門倉はどうなっていくのでしょうか?

実は、今回で火がついた門倉は、今後は大きな事件の裁判に前橋地裁のみんなと一緒に関わって、いい方に解決するように力を合わせて頑張る展開になっていきます。どデカい再審ができるかどうかというのがクライマックスで、そのためのいろんなサスペンス要素があって、前橋地裁のメンバーが謎解きに挑む物語が進んでいきます。
ラストまでぜひ楽しみにしていてください。


ドラマ10「テミスの不確かな法廷」(全8回)

毎週火曜 総合 午後10:00〜10:45
毎週金曜 総合 午前0:35〜1:20 ※木曜深夜(再放送)

NHK ONEでの同時・見逃し配信予定(ステラnetを離れます)

【あらすじ】
任官7年目の裁判官・安堂清春(松山ケンイチ)。東京から前橋地方裁判所第一支部へと異動してきた彼は、一見、穏やかな裁判官に見える。だが、その内側には絶対に打ち明けられない秘密が……。
幼い頃、衝動性や落ち着きのなさからASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)と診断された安堂。以来、彼は自らの特性を隠し、“普通”を装って生きてきた。それでも、ふとした言動が前橋地裁第一支部の面々を戸惑わせ、法廷内外で混乱を巻き起こしてしまう。
そんな安堂の元に、複雑な人間模様が絡み合う、難解な事件が舞い込んでくる。市長を襲った青年。親友をこん睡状態に追い込んだ高校生。そして「父は法律に殺された」と訴える娘――。
やがて、安堂の特性からくる“こだわり”が、誰も気づかなかった事件の矛盾をあぶり出す。しかし同時に、彼は自身の衝動とも格闘しながら公判に挑まなければならない。
果たして安堂は、公正に事件を裁き、真実へとたどり着くことができるのか!?

原作:直島翔『テミスの不確かな法廷』
脚本:浜田秀哉
音楽:jizue
出演:松山ケンイチ、鳴海唯、恒松祐里、山崎樹範、山田真歩、葉山奨之、小木茂光、入山法子、市川実日子/和久井映見、遠藤憲一 ほか
演出:吉川久岳(ランプ)、山下和徳、相良健一、富澤昭文
制作統括:橋立聖史(ランプ)、神林伸太郎(NHKエンタープライズ)、渡辺悟(NHK)

NHK公式サイトはこちら ※ステラnetを離れます