人気漫才コンビ“ザ・ぼんち”の里見まさとさん(74歳)。もう1つの話芸として取り組み、ライフワークとなったのが、戦艦「大和」の生還者の話を聞いて創作した講談です。戦争を語り継ぐことへの思いを聞きました。

戦艦「大和」 広島県の呉海軍こうしょうで1941年12月16日しゅんこう。姉妹艦「武蔵」と並び、全長263m、基準排水量65,000t、射程距離約42kmを誇る46㎝砲を搭載した世界最大の戦艦。海上特攻作戦により沖縄へ出撃するが、米軍艦載機の攻撃を受け、1945年4月7日午後2時23分、鹿児島県坊ノ岬沖で撃沈された。

聞き手 中村宏

この記事は月刊誌『ラジオ深夜便』2026年8月号(7/17発売)より抜粋して紹介しています。


戦艦大和生還者との出会い

──そもそもなぜ戦艦大和の最後を講談に仕立てようと思われたのでしょうか。

里見 僕の父は応召され、満州(現・中国東北部)の戦地に2度行っています。帰ってきてから「もう1回行ってたら、命なかったやろな」と言っていました。僕は子どものころから戦地で父が実際に体験したばかげたことを聞かされて育ったんです。そして十数年ほど前、戦艦大和からの生還者がもう数人しかいないことを知り、なんとか当時の話をお聞きしたいと思っていたところ、2013(平成25)年にそのうちの1人、すぎやすさんとお会いすることができました。

八杉さんは2020年に亡くなりましたが、お会いした当時は85歳。初対面の僕に4時間近く休むことなくお話しくださいました。17歳だった八杉さんが乗り込んだ戦艦大和が、どのような攻撃を受けて沈み、どのように仲間が命を落とし、ご自身が助かったのかを。そして八杉さんのお話を講談にしたいという僕に「語り部になってください」とおっしゃったのです。

※この記事は2024年7月13日放送「戦艦大和を講談で~乗組員の体験を語り継ぐ」を再構成したものです。


5号連続企画「『深夜便』で読む戦争」がスタート。第1回は、戦艦大和の乗組員として生き延びた八杉さんの証言を、語り部として受け継ぐ里見さんのインタビュー。米軍の攻撃によって撃沈された戦艦大和で何が起きたのか――。戦争の記憶を未来へ伝える思い、平和への願いについてのお話の続きは、月刊誌『ラジオ深夜便』8月号をご覧ください。
8月号にはこのほか、志村けんさんの付き人として過ごした山崎まさやさん、連続テレビ小説「風、薫る」原案で作家・歴史社会学者の田中ひかるさんのインタビューを掲載。また、自然と一体化する“地域創生アート”を手がけてきたディレクター・北川フラムさんのインタビューも、カラー写真とともにご紹介しています。

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講談で伝える戦艦「大和」の最後 里見まさと(ザ・ぼんち) ほか