2023(令和5)年に肺がんと診断されたおちあいけいさん(81歳)。治療を終えた今は、いつもどおりの穏やかな時間を過ごしています。
一人で病に向き合った理由や胸に抱く母の教え、そして今思い描いている夢とは――。

聞き手 村上里和

この記事は月刊誌『ラジオ深夜便』2026年7月号(6/18発売)より抜粋して紹介しています。


がんになって迫られた選択

――落合さんは、抗がん剤治療と放射線治療で闘病されていました。そのときの心境と記録を、昨年『がんと生ききる 悲観にも楽観にも傾かず』という本にまとめられて。

落合 病気のことは長い間一緒に仕事をしてきた数人以外、とても親しい方にも告げていなかったんですね。だから今、知らせていなかった人たちに𠮟られています。かつて友人ががんになったとき、周りから「こうしたら?」「ああしたら?」といろいろアドバイスされているのをずいぶん見てきました。それもいいことですが、私の場合は一人で考える時間と空間がまず必要だった。

――一人で考えたいという落合さんを支えていたものは。

落合 生きることすべてにおいてですが、何かを選択してうまくいかないときもあるし、何も選択しなくて悔いが残ることもある。けれど、どんな結果になっても自分で決めたことなら、なんとか背負っていけるのでは、と思いました。そんな気持ちが自分の支えになっていたのかもしれません。

――落合さんも何かを選ぶときに迷うことがありますか。

落合 ありますよ。今回だと、まず治療を受けるか受けないかという最初のところから始まっていたと思います。患者にいろいろな治療方法が十分に説明されているのか、疑問に思うときもあって、もっと知りたい、知ったうえで選びたいと。選択は、選び得るものが目の前にあって初めてできるものですからね。

※この記事は2026年2月13日、3月13日放送「“わたし”を生ききる覚悟」を再構成したものです。


「がんであることは私のほんの一部」――肺がんとともに生きる日々の中でたどり着いた思い、そして深く胸に残る母の言葉。落合さんのお話の続きは、月刊誌『ラジオ深夜便』7月号をご覧ください。
7月号にはこのほか、千年の歴史を誇る大阪天満宮の「天神祭」(カラー写真掲載)を研究する高島幸次さん、元海上保安庁・海難救助隊の初代隊員・長南宰司さんのインタビューも掲載しています。

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