金曜日、ヤムおんちゃん(屋村草吉/阿部サダヲ)が久しぶりにのぶ(今田美桜)たちの前に! やっぱりあんぱん焼いてたことがわかりました。
今週は、嵩(北村匠海)が書いた「やさしいライオン」をめぐって登美子(松嶋菜々子)と羽多子(江口のりこ)の激しい口論で幕を開けました。羽多子さん、見ている私たちの留飲も下げてくれました(笑)。
世界旅行の仲間に入れてもらえなかったことで落ち込んだ嵩をのぶが猛烈に励まして、漫画の懸賞で大賞を獲得。その上“まんがの神様”手嶌治虫(眞栄田郷敦)が仕事を依頼しにやってきました。蘭子(河合優実)と八木(妻夫木聡)の関係も少しずつ変化しているようで。心に残るセリフも盛りだくさんです。

もちろんネタバレですのでご承知おきください。


「なんかこう、カッカ カッカしてくるがよ」

ラジオドラマ「やさしいライオン」を聴いている登美子、そして……屋村!
屋村は白い作業着を着て(やっぱりパン屋さん?)、若いものに“じいさん”と呼ばれていた。

嵩は母が聴いてどう思ったか、気にしていたが、登美子から反応はない。
そこで羽多子が仲介の労を取ろうと言い出した。マンションのお茶室に登美子を招いて、お茶をててもらおう、という作戦だ。

もく論見ろみ上手うまくいったようで、登美子がマンションの茶室を訪れた。
羽多子が切り出す。
「嵩さんが書いた“やさしいライオン”、ええお話でしたねぇ」
登美子「何のことかしら」とはじめはとぼけたものの……
「育ての親の千代子さん(戸田菜穂)はきっと感激して涙を浮かべたことでしょうねえ。私はなんとも思いませんでしたけど」
のぶ「嵩さんは“やさしいライオン”を、伯母さんへの感謝とお母さんへの想いを重ねて書いたんです。きっと離れ離れになったお母さんに会いたかった気持ちを思い出しながら書いたんだと思います」
登美子「なぜそんなことがわかるのかしら?」(トゲがある)
のぶ「嵩さんを見ていればわかります。どんなにお母さんのことを慕っているか」
登美子「悪いけど、あんな物語に感動する人の気が知れないわ。特に最後、なんなのあれは……」
のぶは、はじめはもっと残酷な結末だったこと。悲しい結末が嫌だったから、メルヘンにしたことを話す。
のぶ「ロマンチックに空を飛ばせたがは、嵩さんの愛と夢やと思います。お母さんを背中に乗せて空を飛んだやさしいライオンは嵩さんなんです」
登美子「さっぱりわからないわ……優しすぎるというのは“甘すぎる”という意味よ」

そこへ嵩が帰ってくる。
「母さん……」
どうだった? と聞く嵩に
登美子「嵩、あなた、もっとずるくなりなさい。あんな甘ったるい話をつくっているようじゃ、頭の中が透けて見えるようだわ。そんなんじゃ、この世の中はやっていけないわよ」
そして、キラーワードを言ってしまう。
「だからそのとしになっても代表作もないのよ」
羽多子が怒る。
「登美子さん、久しぶりにうた息子にそんなことしか言えんがですか?……あてはこんまい時から嵩さんを見てきました。こんなに優しい息子はどこさがいてもおらんがですよ!」怒気に涙が混じる。
登美子「どこが優しいのかしら。私の期待を裏切ってばっかりだわ」
羽多子「昔っから、息子に優しい言葉ひとっつもかけちゃらんで、まず、母親のあんたから、許してくれと、頭を下げて謝るべきやないがですかっ」
登美子「私は謝らなきゃならないようなことは一切しておりませんっ」

羽多子が叫ぶ。「たまるかーっ」
のぶ「お母ちゃん落ち着いて」
羽多子「嵩さんはあての娘が選んだ大事な婿や。今日という今日は言わせてもらうき」
登美子ににじり寄って、羽多子が言い募る。登美子は自分の都合で嵩の気持ちを踏みにじってきたこと、医者になれとか、百貨店を辞めるなとか、自分の見栄みえと体裁だけだ、と。
登美子も負けていない。嵩の将来を案じてのことだ、幼い子どもたちを残して夫に先立たれた苦労は羽多子もわかるだろう、と言い「だったら黙っててください」

たまらず嵩が
「羽多子さんは愛情を持ってのぶちゃんたちを育ててきたんだよ。母さんとは違うよ」
来るんじゃなかった、という登美子を羽多子がまた叱る。
「登美子さん、意地張るがはええ加減にせんかいっ」
登美子も負けじと言い返し……にらみ合ったところで
「それまで!」とのぶ。
2人の母は笑い出し「こんなにかーっとなったがは、いつぶりやろ?」
席を立って帰ろうとする登美子にのぶは、このうちで一緒に暮らしませんか、と提案する。
断る登美子の言い分はやっぱり、
「こんなに狭くて低い天井のマンションに、この私が住めると思う?」
そして嵩には「もう、漫画家なんか辞めちゃいなさい。じゃ、ごきげんよう」
登美子はマンションのドアを閉めて出て行った。赤い袱紗ふくさを手に持ったまま……。

火曜日はまたまたいつもの喫茶店でたくや(大森元貴)と話す嵩。
話題は“0歳から99歳までの童謡コンサート”の計画だ。
(実際に、やなせたかしさんといずみたくさんが続けていたコンサートです)
たくやは2度の結婚と離婚をして、3度目にチャレンジするつもりらしい。
そこに入ってきた健太郎(高橋文哉)。髪の毛はこざっぱりサラリーマン風になっていて、茶色い背広とネクタイはいっぱしの管理職のようだ。
そして、独創漫画派のメンバー(嵩も加わっていた漫画家たちのグループ)が、嵩に声もかけずに世界旅行に行った、と話し……嵩はショックを受ける。

マンションのダイニングテーブルには大きな板が敷かれ、のぶ、羽多子、メイコ(原菜乃華)が3人でパン生地をこねている。
蘭子は同じマンションの下の階に引っ越してくることになっているらしい。
メイコもここで、世界旅行のメンバーに嵩は声をかけられなかった話をする。
そこへ嵩が帰ってきて「ぼくは、みんなから軽くみられてるんだよ」と言って仕事部屋に引っこんでしまう。

そこでプチっと切れたのぶ。パン生地を怒りに任せて天板にたたきつけ始める。
「なんかこう、カッカ カッカしてくるがよ」
一緒に悔しがってくれるのぶの声を廊下できいていた嵩はそっと微笑ほほえむのだった。


「嵩は足が遅いき、いごっそうになれ」

「いごっそうになって、もう少し頑張ってみる」

蘭子のアパートに、八木がやってきた。手には雑誌が……。
「取りに来ると思って待ってたけど、なかなか顔を見せないから」
蘭子は、引っ越し前日でほとんど段ボールの山になっている自室に八木を案内する。
八木は、蘭子が作った宣伝文、評判が良かったのでまた頼みたい、と言うが、
「ありがたいんですけど、また、映画紹介の記事を引き受けてしまって」
八木「そんなに忙しいのか」

何か引っ越しで手伝えることはないか? と八木が聞くと……
少しの沈黙のあと、ジャムの瓶を開けて欲しい、と蘭子が頼む。
「他には?」
「大丈夫です。ありがとうございました」
外の雨音が聞こえてくる。
出て行く八木を、蘭子が傘を持って追いかける。階段を降りた八木に赤い傘を広げ、
「あの、これ、使ってください」
傘を持つ蘭子の手を一緒に握って
八木「じゃあ、借りるけど、今度はいつ会社に?」
蘭子「私、もう、八木さんの会社には、行きません」
八木「なぜ……そんなこと言わないでくれ」
そこでカメラは俯瞰ふかんになって……雨の中、しばらく動かない赤い傘……。
(いつも、蘭子と八木のシーンだけ、別のドラマみたいですね~ウットリ)

嵩はマンションの仕事部屋に籠もっている。
のぶが見に行くと、仕事は進んでいない様子。
「いろいろ考えちゃって。彼らに怒ってるわけじゃないんだ。こんなことで落ち込む自分が情けないんだよ。漫画家としての信念があったら、仲間外れにされたぐらいで落ち込まないから。(深いため息)これは自分の問題だよ」
頼まれたら断れないから、いろいろな仕事をやってきたが、全部中途半端、と自分のことを言う嵩は、本当にどうしたらいいかわからなくて困っているようだ。

そんな嵩を強引に外へ。手を引いて連れて行ったのは神社の階段の下。
のぶ「走るで」
めんらっている嵩を置いて1人で「よーいどん!」と階段を上り始めた。
数段のぼって振り返り、嵩を見下ろして、
「嵩、たっすいがぁはいかん」

それを聞いて嵩も、よしっと階段を上り始めた。
「相変わらず遅いねぇ」
のぶは昔、父(結太郎/加瀬亮)に言われた言葉(夢が見つかったら思い切り走れ。のぶは足が速いからいつでも間に合う)を伝えたあと、
「嵩は足が遅いき、いごっそうになれ」
“いごっそう”は頑固で大胆不敵に自分を貫く、という意味の高知の言葉だ。
「昔伯父さん(竹野内豊)に言われたことある」
「たまるかぁ。寛先生にいわれたが?」
「いごっそうになって、もう少し頑張ってみる」
再び走り出したのぶの後ろを、ようやっとついて行く嵩だった。


「名前は……ナニガシ、某、……“ぼうし”だ、“ボオ氏”だ!」

水曜日、蘭子がマンションの下の階に引っ越してきた。
のぶは嵩に懸賞漫画に応募したら、と勧めていた。
聞いていた羽多子は、テレビの「まんが先生」なんだから、と言うと、
嵩「落ちたら物笑いの種ですよね」
のぶは「えらい弱気やね」と言ったあと、寛の真似まねをして「いごっそうになれ、嵩」
そして「賞金もろうたら、昔みたいにかき氷とラムネ、おごってもらうきね」
嵩はその気になったようだ。

懸賞に挑戦を始めた嵩だったが、いいものが浮かばないようで
「こんなんじゃだめだ、こんなんじゃだめだ」とつぶやいたり「うぁぁぁ!」っと叫んだりしている。

懸賞出すからには選ばれないとみっともない、と言う嵩に、描きたい漫画を描くことに意味がある、とのぶは言うのだったが、
「こんなぼくにでも、一応プライドはあるんだ」
のぶ「ごめんなさい、いらんこと言うて」
何もしてあげられないことが一番つらい、のぶなのだった。

引っ越ししてきた蘭子。八木に開けてもらったジャムをつけて羽多子たちが焼いたロールパンを食べている。壁には、やっぱり豪(細田佳央太)の半纏はんてんがかかっていた。

ロールパンのお礼を言いにのぶたちの部屋に来た蘭子に、のぶが言う。
「豪ちゃんの半纏やけんど。もし、蘭子に好きな人がおるがやったら、臆病にならんといて欲しいと、うちは思うちゅう」
認めない蘭子に、羽多子は結太郎の帽子をかぶってやってきて
「あては、お父ちゃんという素敵すてきな人に巡り合えたき、いまのあてがおる、のぶもそうやろ?」
そして「蘭子もそうやろ? 豪ちゃん、あんたが本気で愛したき、今の蘭子がおる。自分の気持ちに正直に生きなさい」と言って帽子を蘭子の頭に載せた。
「あったかいちや。お父ちゃんに頭、なでられゆうみたいや」

嵩はまだまだ仕事部屋に籠もっている。そして
「のぶちゃん、もし、これでダメだったら、ぼくは漫画家を辞める。がんばるよ」
かなり追い詰められた様子。
締め切りの日が迫っても、嵩は紙を、描いては丸め……ゴミの山を作り続けていた。

こもり続ける部屋から、掃除機の音でふと外に出てきた嵩は、父の帽子をかぶって掃除機をかけるのぶを見てはっとする。

嵩「帽子が掃除機を……」
「そうだ。ずっと主人公の顔がわからなかったんだよ。……それでいいのかもしれない……
ひとりぼっちでいいんだ……」
どんどんアイデアが広がっていく。
「名前は……ナニガシ、某、……“ぼうし”だ、ボオ氏だ!」
(ずっと朝田家を見守ってきた結太郎の帽子がここで!とネットで盛り上がってましたね)

早速仕事部屋で書き始めた嵩の、電話が鳴る。
「やないたかし先生ですか?手嶌治虫です。……あなたに、仕事をお願いしたくて」
いたずら電話だと思った嵩は瞬殺。
「きみ、こういうことはもう、やめたまえ」(切電)

締め切りの朝、徹夜で「ボオ氏」を書き上げた嵩は、直接原稿を届けに出て行った。

(「ボオ氏」は実際、やなせたかしさんの代表作の1つになります。帽子をかぶり顔がみえないキャラクターが主人公。4コマのサイレント漫画は、やなせたかしさんご本人が“パントマイム”漫画と呼んでいました)(※やなせたかし記念アンパンマンミュージアム・仙波美由記さんインタビュー


「主人が賞をとったこと以上に、主人が今日も笑っていて、みんなも笑ってる、そんな日々が愛おしくてたまりません」

そして木曜日、嵩の漫画が大賞をとったことが知らされる。
ほっとする嵩。よろこぶのぶと羽多子。

数日後、八木の会社で受賞祝いが行われた。たくやや健太郎もいる。
蘭子もやってきて嵩に「受賞おめでとうございます」
八木が「また、うちの宣伝文、お願いできないか」
そしてあの、傘を取り出した。
様子を見ていた羽多子は「あの人やね?」と蘭子の気持ちがわかったようで……。

嵩が、ようやく胸を張って漫画家だと言えるかも、と受賞のお礼を述べたあと、のぶもあいさつを促される。
「私は、主人が賞をとったこと以上に、主人が今日も笑っていて、みんなも笑ってる、そんな日々がいとおしくてたまりません、ありがとう」

のぶは自宅の茶室で登美子から本格的に茶道を学び始めた。
この日も、登美子の厳しい指導を受けながらお茶を点てていると、来客が。

玄関から現れたのはなんと、手嶌治虫!
仕事の依頼に訪れたと言うが、嵩は不在。
とにかく部屋に上げてお茶を一服差し上げたのだが……疲れ切っていた手嶌は一口飲んだところで寝込んでしまう。
寝顔をのぞき込んで、くすっと笑う2人の母とのぶ。

帰ってきた嵩は、茶室でタオルケットをかけて寝ている手嶌治虫を見てびっくり。
起き上がった手嶌が「初めまして、手嶌治虫です」と挨拶。

手嶌が持ち込んだ仕事は、初めて作る、大人のためのアニメーション映画『千夜一夜物語』のキャラクターデザインだった。
「なぜ、ぼくなんですか?」
嵩が表紙を描いた雑誌を取り出し、こういう女性の絵を描ける作家を探していた、という。

嵩は手嶌の漫画を読んで、圧倒されて、嫉妬して、落ち込んで……と話す。
「一番衝撃だったのは『ロストワールド』です」と嵩から言われ、手嶌は喜ぶ。
“鉄腕アトムの手嶌”と言われてうんざりしていた、という。
嵩「ぼくも一度くらいはうんざりしてみたいものです」

手嶌「必ず、やないたかしさんはすごい作品を描きます。僕と仕事をしてください」
右手で嵩、左手でのぶ、双方と握手を交わす手嶌だった。


「ヤムおんちゃんの心には、まだ、とげが刺さっちゅうがや」

八木の事務所に仕上げた原稿を届けた蘭子。事務所を出たところで……「あ!」
出会ったのは……
蘭子「あぁ! ヤムおんちゃん!」
「あんぱん100個、確かに届けましたよ」と言ってさっさと帰ろうとする屋村に、
蘭子「逃がさんで、ヤムおんちゃん。ここで会うたが百年目やき」
屋村「大げさだなぁ」

そしてそのままのぶの家へ。
「お客さん連れてきた」
のぶ「たまるかぁ」
羽多子は「たま~……」まで叫んで腰を抜かした。

居間に通された屋村は
「表札に柳井ってあったけど、線路に寝てたあいつがこんな立派なマンションに住めるのか~」
羽多子は、どこに行っていたのか! と屋村を叱る。
そこにメイコ登場。おおよろこびで「たまるかぁ~」

嵩とのぶが結婚したことを知って喜ぶ屋村。そして
「ちび、おれはお前が一番心配だったんだよ。世の中がひっくりかえったあと、愛国のかがみはどうやって生きていくのか、立ち直れるんのかとか、嵩みたいに線路で寝ちゃうんじゃないかって」
のぶ「うちには嵩さんがおってくれたき。嵩さんがおらんかったら、どうなっちょったかわからん」
屋村「絶望の隣は、まんざら捨てたもんじゃなかったってことか」
微笑むのぶ。

そのころ嵩は手嶌治虫の仕事場のマンションを訪れていた。
嵩が描く女性について手嶌は
「温かくて、やさしくて、強くて、目が好奇心に輝いてる。あれ、奥さんでしょ?」
続けて
「たまにプライドが高くて強情そうな女性の絵もありますね」
嵩「はい、それは多分、ぼくの母です。困った人なんですけど」
手嶌「とても魅力的です」
その嵩にキャラクターを表現してほしいという。

主役の男はまだ固まっていない、というので嵩は「風来坊っていうのはどうです?」と提案する。嵩が話すイメージは屋村だ。

自宅に帰ってくると、屋村はもう帰っていた。
「会いたかったな」と残念がる嵩。

その夜、嵩とのぶはしみじみ屋村のことを話す。
屋村は羽多子と姉妹たちに自分のことを話していた。

自分の名前も何もかも捨てたこと。パンの修行に行ったカナダで戦争に行き、日本に戻ってきたとき、国や戦争に二度と振り回されるものか、と決めたこと。それからずっと根無し草だったこと……。
のぶ「ヤムおんちゃんの心には、まだ、とげが刺さっちゅうがや」


「ぼくらは無力だ。でもなにかせずにはいられない気持ちなんだ」

「どこの国の人でも、どんなことが起きてもひっくり返らん確かなこと。みんなが喜ぶことって、なんながやろか」

8月15日、終戦の日。マンションの部屋で、のぶ、嵩、羽多子が黙とうをしていた。
嵩の脳裏にはあの日、敬礼をして去って行った弟の千尋(中沢元紀)が浮かんでいた。

嵩「ぼくらは無力だ。でもなにかせずにはいられない気持ちなんだ。千尋のために。千尋を失った母さんのために。豪さんを失った蘭子さんのために。家族を失った八木さんのために。みんな戦争で心に傷を負ってる。ヤムさんも。ヤムさんやみんなの心のとげをぼくは抜いてあげたいんだ。そのために、ぼくらに何ができるんだろう」
のぶ「それをず~っと考えゆうがよ。どこの国の人でも、どんなことが起きてもひっくり返らん確かなこと。みんなが喜ぶことって、なんながやろか」

よみがえったのは父清(二宮和也)の幻が、飢えで気を失っていた嵩に言った言葉。
「こんなみじめでくだらない戦争を起こしたのは人間だ。でも人間は美しいものも創ることができる。人は人を助け、喜ばせることもできる」

嵩は意を決したように、引き出しにあった、あの、あんぱんを持った太ったヒーローの絵を取り出したのだった。


私たちが“アンパンマンの生みの親”として知っているやなせたかしさんにますます近づいてきましたね。蘭子と八木の間に生まれたロマンスの行方も気になります。
次週はいよいよ「あんぱんまん誕生」。(あれ? でもこのタイトル平仮名……?)予告には東海林編集長(津田健次郎)の姿もありました。どんな再開になるのでしょうか?
ほいたらね。