大阪・関西万博が開幕して4か月。公式キャラクターのミャクミャクもすっかりおなじみになりました。

2020年8月、日本国際博覧会協会は、赤いセル(細胞)が連なった公式ロゴマークを選びました。そこに、青い体が立体的に組み合わさった公式キャラクターが、2022年3月、1898点の応募作の中から選ばれました。制作したのは絵本作家・デザイナーの山下浩平さんです。愛称は、同年7月に「ミャクミャク」と決まりました。

さて、「ミャクミャク」のアクセントが2通りあることにお気付きでしょうか?(赤字の部分が高い音)

博覧会の公式動画で、登場するキティちゃんは平らに読む「ミャクミャク」と発音。一方、「ミャクミャク」と頭を高くして呼ぶ人もいます。みなさんはどちら派?

そもそもアクセントというのは、その音を聞いてみんなが同じものを想像できるようにあるもの、という説があります。「私の好物はカキ」と聞いても、曖昧なアクセントだと「牡蠣(キ) 」なのか「柿(カ) 」なのかわからない。「あなたの好きなのは、海のカキ? それとも果物のカキ?」と確認することもありますね。

でも、「令和」は、「イワ」でも「レイワ」でも混同することがないので、日常会話では両方通用しています。

ミャクミャクはどうでしょう? ほかにはない独特なキャラクターなので、今のところ混同するライバルはなさそうです。

となると、どちらでも好きに呼べばよいという意見もうなずけます。アクセントは多数派が、長い歴史で定着していきます。ミャクミャクが、万博終了後も長く記憶に残るキャラクターになれば、どちらに軍配が上がるか見えてくるかもしれません。

(すみだ・こういち 奇数月第3金曜担当)

※この記事は、月刊誌『ラジオ深夜便』2025年9月号に掲載されたものです。

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