現在放送中の、連続テレビ小説「ばけばけ」。松江の没落士族の娘・小泉セツと、外国人の夫・ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルに紡ぐ“夫婦の物語”です。
遊女のなみ役のさとうほなみさんから、ドラマについての感想や、役についての思いを語ったメッセージが届きました。
なみ役 さとうほなみ

農家の家に生まれ、8人兄弟の長女として貧しい暮らしを支えてきた。借金を背負った家族を養うために天国遊郭の遊女となる。境遇に沈まない、明るくたくましい女性。
没落して近くに越してきたトキをなにかと気にかける。
【さとうほなみさんのコメント】
――ご出演が決まってのお気持を教えてください。
実は私、「ばけばけ」のヒロインオーディションに参加させていただいたんです。年齢が募集要項ギリギリアウト!? ぐらいだったので(笑)まぁ無理だろうと思っていましたが、いざオーディションに行ってみるととても楽しくて! いい方たちに巡り会えた楽しいオーディションだったし、結果は無理でもいいかと思いながらほこほこした気持ちで帰っていたら、なみ役で出演のお話をいただきました。「またみんなに会える!」という思いが大きかったです。
――演じられるなみはどんな人物でしょうか?
家柄に恵まれず、8人の兄弟と親孝行のために自分の身を売って遊女になるというなみの覚悟はすごいものだったと思います。なみには明るく、めげない人でいてほしいというリクエストがあったのですが、遊女を演じるに当たっていろいろ調べてみると、明るく生きていられるような人生じゃないんですよね。実際に松江の大橋川へ行ってみても風がすごく強くて橋もすごく長くて、遊郭から出られないなみにとって川がいかに大きな壁だったかがよくわかりました。
なみが自分だけでは気丈さを保てない時は、おトキ(髙石あかり)やおサワ(円井わん)など町の面々が支えてくれているのを感じます。遊女への偏見はあるけれど、なみが関わる人たちはみんな温かく接してくれるんです。勘右衛門さん(小日向文世)以外は(笑)。

小さい町で大きな川をずっと目の当たりにしながら生きてきたなみは、おトキに「心の友よ」という気持ちも持っているはず。だからおトキの姿を見るとうれしいし、自分も彼女の力になりたいという気持ちが大きいんです。おサワには今のところ嫌われていますが、なみはおサワのこともたぶん好き。おサワには「本当は私のこと、好きなくせに〜!」と思っている気がします。この先おトキ、おサワ、なみの心が近寄って3人が仲良くなれるといいなあ。
――撮影現場や共演者の皆さんとはどんな雰囲気ですか?
現場はもう和気あいあい。みんな割とマイペースに自分時間を楽しんでいますが、すごくまとまったいい雰囲気です。
おトキ役の髙石あかりちゃんは、一緒にやらせてもらうと目力が強くてカーン! ときます。なみを演じているとなぜか人に近寄りたくなってゼロ距離になってしまうので、カーン! と目力を浴びることがよくありますね。彼女自身のコミカルさやキュートさがお芝居でもすごく光る印象です。コメディーチックなほうにも、シリアスなほうにも行ける、どっちにも転べる方なので見ていてすごく楽しいです。
おサワ役の円井わんちゃんはシンプルにフラットにお芝居をされる印象。何もしなくても何かしている、構えてないのに技出てる! みたいな感じです。

――「ばけばけ」の見どころと視聴者の皆さんへのメッセージをお願いします。
脚本家のふじきさんは「何も起きないです」と言ったけど、「どこが!? 全然起きてるけどなぁ⁉︎」と思いながら台本を読ませてもらっています(笑)。脚本も本当に面白くて、それがドラマとして映像になるとさらにすごい力がプラスされていると思ったので、朝忙しいかもしれませんがぜひ釘付けになって隅々までご覧ください。朝に見て癒やされるドラマになっているはずです!
【物語のあらすじ】
この世はうらめしい。けど、すばらしい。
明治時代の松江。松野トキは、怪談話が好きな、ちょっと変わった女の子です。
松野家は上級士族の家系ですが、武士の時代が終わり、父が事業に乗り出すものの失敗。とても貧しい暮らしをすることになってしまいます。
世の中が目まぐるしく変わっていく中で、トキは時代に取り残されてしまった人々に囲まれて育ち、この生きにくい世の中をうらめしく思って過ごします。
極貧の生活が続き、どうしようもなくなったトキのもとに、ある仕事の話が舞い込んできます。
松江に新しくやってきた外国人英語教師の家の住み込み女中の仕事です。外国人が珍しい時
代、世間からの偏見を受けることも覚悟の上で、トキは女中になることを決意します。その外国
人教師はギリシャ出身のアイルランド人。
小さい頃に両親から見放されて育ち、親戚をたらい回しにされたあげく、アメリカに追いやられ、居場所を探し続けて日本に流れ着いたのでした。
トキは、初めは言葉が通じない苦労や文化の違いにも悩まされます。ところが、お互いの境
遇が似ている事に気が付き、だんだんと心が通じるようになっていきます。しかも、二人と
も怪談話が好きだったのです!
へんてこな人々に囲まれ、へんてこな二人が夜な夜な怪談話を語り合う、へんてこな暮らし
が始まります――。
2025年度後期 連続テレビ小説「ばけばけ」
毎週月曜~土曜 総合 午前8:00~8:15ほか ※土曜は一週間の振り返り
作:ふじきみつ彦
音楽:牛尾憲輔
主題歌:ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
出演:髙石あかり、トミー・バストウ/吉沢亮 ほか
制作統括:橋爪國臣
プロデューサー:田島彰洋、鈴木航、田中陽児、川野秀昭
演出:村橋直樹、泉並敬眞、松岡一史、小林直毅、小島東洋
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